毎年11月7~8日はイーグルズゲートのピークの期間。
蠍座のエネルギーが強まる日です。
宇宙のゲートというとライオンズゲートが有名ですね。
でも宇宙のゲートは 4つ あるのです。
イーグルズゲートはそのひとつ。
太陽がさそり座の中心に来たときに開く門です。
これはスピリチュアル系占星術では重要な日です。
イーグルズゲートとはどんなものなのか紹介します。
イーグルズゲートとは
イーグルズゲートはさそり座の中心
まずはこの図を見てください。
占星術で使う黄道十二宮は円を12に区切って配置されています。それぞれの星座(サイン)に30°ずつ割り当てられています。
すると星座の真ん中は15°です。
太陽は1年をかけて星座の円をめぐります。
水瓶座・牡牛座・獅子座・蠍座の真ん中(15°)に太陽が来たとき。
エンジェルズゲート・ブルズゲート・ライオンズゲート・イーグルズゲートが開くといいます。
不思議なことに立春・立夏・立秋・立冬は水瓶座15°・牡牛座15°・獅子座15°・蠍座15° です。東洋の24節気は季節の移り変わりを表現したもの。自然界のエネルギー変化をうまく表しています。
西洋の暦には立春・立夏・立秋・立冬はありません。でも 分点(春分・秋分)と至点(夏至・冬至)の間にエネルギー放出が最大になる所があると気づいた人がいます。
それがアメリカの占星術師ディーン・ルディア(Dane Rudhyar:1895~1985年)です。ディーン・ルディアは占星術の世界では有名な人物です。
アバター降臨の4つの門
ディーン・ルディアはこの4つのポイントを アバター降臨の4つの門(the Four Gates of Avataric Descent)とよびました。
そしてそれぞれの門を エンジェルズゲート・ブルズゲート・ライオンズゲート・イーグルズゲートと名付けました。
占星術では 水瓶座・牡牛座・獅子座・蠍座は「不動宮」というグループになります。
そのため「アバター降臨の4つの門」を不動宮15°のポイントと呼ぶ人もいます。
太陽が不動宮に来る時期は季節のエネルギーがもっとも強いとき。その季節らしさが最もよく出る時期です。
それを日付にするとおおよそ 2月5日、5月6日、8月8日、11月8日になります。(角度で決まるので年によって若干ずれることもあります)
イーグルズゲートのエネルギー
ディーン・ルディアは4つの門から放出されるエネルギーの性質は違うといいます。
受けとめる力・和の力
イーグルズゲートのエネルギーは「集合する力」「まとめる力」「受けとめる力」です。
これは蠍座が女性星座だからです。
星座には男性星座と女性星座があります。これは人間の性別の男女ではなく。イメージと考えてください。
女性星座は内向きの力が働きやすいです。内向的で消極的に出ることもありますが、バラバラなものをまとめる力。日本人が得意な「和の力」が発揮しやすい星座です。
感受性を高めたり、人を思いやる心を磨いたりするのにいいときです。
豊かな感情を高める力
星座には火・地・風・水のエレメントがあります。これも物理的な元素ではなく、イメージ的なものだと考えてください。
蠍座は 水 の星座です。
水の星座が司るのは「感情」です。水のエレメントの星座を持つ人は感情が豊かだといわれます。
人を思いやったり、喜ばせたりする力が働きやすいのが水の星座。
その一方で悪く出ると感情的になったり、よく考えずに行動したり。といった面もあります。
そこで女性星座の働きで皆との和を大切に、まとまる力を強めれば。よりよい人間関係築くことができるのではないでしょうか。
イーグルゲートのエネルギーの性質
イーグルゲートのエネルギーはまとまりの力・バラバラだったものが集まる力・感情を豊かにする力が働きやすいです。
ふだんは「人を思いやる力が足りないな」「もっと感情を豊かにしたいな」「人付き合いをうまくしたいな」と思っているあなた。イーグルゲートの力が大きくなる11月6~8日前後に瞑想するなどして自分の心を見つめてはいかがでしょうか。
蠍座15°の日がピークですが急に出て閉じるものでもありません。そのときに一番大きくなる。というだけなのでその前後の期間でもよいのです。
さそり座なのにイーグル(鷲)なのはなぜ?
ところで。
「蠍(さそり)座」なのに「鷲(わし)」がシンボルとは不思議ですね。
「蠍座は古代には鷲座だったから」という説明も目にします。でもこれは疑問です。
というのも黄道十二星座はギリシアで使われていたもの。
ギリシアではすでに蠍座でした。ギリシアの星座はメソポタミア文明から伝わりました。そして。
紀元前2200年のアッカドまでさかのぼっても 蠍座はあった のです。
占いでアルタイル(鷲座の星)が使われることはあったようですが、蠍座とは区別されていたようです。
中東では蠍(さそり)や蠍をモチーフにした獣は神話に登場するくらい馴染み深い生き物です。鷲も神話に登場しますが蠍もかなり重要な生き物として扱われています。
後の時代のギリシア~ローマ~ヨーロッパでは鷲は王権や神のシンボルになります。でも蠍はあまりいいイメージがありません。
なので「鷲座」だったものをヨーロッパやローマ・ギリシア時代に「蠍」に変えたとは考えにくいのです。
では4つのシンボルはどこから来たのでしょうか?
アバターのシンボルは聖書の4つの生き物
アバター降臨の4つの門のシンボル「天使・牡牛・ライオン・鷲」のイメージはキリスト教からきています。
たとえば下の写真はフランスのある教会にある装飾です。
イエスを中心に有翼の人(天使)・鷲・ライオン・牡牛が配置されてます。
旧約聖書のエゼキエル書には「(有翼の)人・牡牛・ライオン・鷲」4つの生き物が登場します。また、有翼の人・牡牛・ライオン・鷲は福音書を書いたとされる人物 マタイ・ルカ・マルコ・ヨハネのシンボルにもなっています。
そのため有翼の人・牡牛・ライオン・鷲はキリスト教建築(とくにカトリック系)や絵画では重要なシンボルとして用いられることがあるのです。
また、タロットカードの大アルカナのXとXXIのデザインにも使われています。
この4つのシンボルを占星術に応用したのがディーン・ルディアです。
牡牛と獅子は不動宮の4星座にピッタリ当てはまります。でも天使と鷲は当てはまりません。
にもかかわらず採用したわけはルディアに聞いてみないとわかりません。
これは私の想像ですが、エネルギーの性質を表現するアバター(化身)ということでシンボルにしたんでしょうね。化身であれば星座そのものの姿でなくてもかまいません。
ルディアの影響でしょうか、ニューエイジの世界では蠍座のシンボルを鷲と考える人もいるようです。大した影響力です。
ところでこの記事のはじめに「スピリチュアル系占星術」と書いたのを覚えているでしょうか?
占いってスピリチュアルなもの。それなのにわざわざ「スピリチュアルな占星術」と言ったのにはわけがります。
それは正統派の占星術や心理占星術ではイーグルズゲートは出てこないからです。スピリチュアルな占星術師がつかいます。
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