トンボのスピリチュアルな意味

赤とんぼ スピリチュアルな意味

トンボは古くから日本人に馴染み深い生き物です。

祖先の魂と考えられたり、勇敢さを表す勝運の虫と考えられました。

トンボのもつスピリチュアルな意味を紹介します。

トンボの不思議

トンボの古い名前はアキヅ

トンボは古い時代にはアキヅ(アキツ)と言いました。東北地方や南西諸島などではアキツ、アケツと呼ぶ地域もあります。東北地方や沖縄には縄文時代から続く古代日本の古い言葉が残っているのです。

古代の言葉では本州は秋津洲(あきづしま)といいます。

日本書紀によると、神武天皇が大和国の腋上のほほ間の丘(奈良県御所市付近と考えられます)に登って奈良盆地を見たときに

「内木綿(うつゆふ)のまさき国といえども、蜻蛉(あきづ)のとなめのごとくにあるかな」

と歌を詠みました。

「狭い国だが、トンボが交尾しているように山々が輪になっている」という意味です。

この歌からこの地域が「アキヅ」と呼ばれるようになり、やがて本州全体が秋津洲(アキヅシマ)と呼ばれるようになりました。

アキヅは秋津と書きますがこれは漢字が伝わったあとで当てはめたもの。もともとはトンボを意味する言葉だったのです。

また古事記にはこのような話があります。雄略天皇の腕に止まったアブをトンボが素早く捕まえて食べました。そこで雄略天皇は倭(やまと)の国を蜻蛉島(あきつしま)と呼びました。

このようにトンボは古代から日本人に馴染み深い生き物でした。それだけに人々はトンボに神秘的な想いを抱いたのです。

トンボを意味する漢字は「蜻蛉」です。ところがもともとは蜻蛉は「カゲロウ」の意味でした。古代の日本人はカゲロウとトンボを区別してませんでした。そこで「蜻蛉」と書いてトンボと読んだのです。

太古の昔より生きているトンボ

昆虫は哺乳類よりも古い生き物です。恐竜よりも古いです。トンボは地上で生きている生物の大先輩なのです。

トンボの祖先は石炭紀の2億8500万年前には出現していました。このころまでにはトンボ、カゲロウ、ゴキブリなどの原始的な昆虫が誕生しています。

空を飛ぶ生き物の中では最も早く地上に出現したのがトンボです。現代のトンボとは少し形が違いますが、大きいものでは羽を広げると70cmになるものもいました。太古の昔、トンボの仲間は地球の空を支配する最強の空飛ぶ生物だったのです。

二畳紀の2億4800万年前には現代のトンボとほとんど変わらない形になりました。恐竜が生まれるよりも前の時代です。

チョウやハチ、カブトムシは恐竜が滅びた後に生まれた昆虫です。トンボはチョウやハチよりもよりもずっと古い時代からいるのです。

石炭紀から現代の間には何度も生物の大量絶滅がありました。恐竜も絶滅しています。生物が大量絶滅するような地球規模の大激震の中でもトンボはゴキブリとともに生き延びました。

ゴキブリは生命力の強い生き物だと納得できると思います。でもトンボの細い体からゴキブリ並の生命力を想像できるでしょうか?

トンボが生き延びたのは単純に肉体が強いとかサバイバル術が優れているというだけではありません。不思議な能力がトンボにはあるのです。

現在トンボは世界に6000種類いると言われますが、日本には200種類ほどがいます。国土の狭さを考えると日本はトンボの種類が多い国です。しかも恐竜時代の古い姿を残したトンボが日本にいます。ムカシトンボといって今生きているトンボの中では最も古い種類のトンボです。ムカシトンボの仲間は世界でもヒマラヤと日本にしかいません。日本はトンボとは縁の深い国なのです。

スピリチュアルな意味

豊作と水の神の使い

カワトンボ

銅鐸には古代人の生活の様子が描かれています。魚捕りをする人や脱穀している人など。人々の生活、とくに食べ物を得る様子がかかれています。そのような銅鐸に鶴、亀(スッポン)と並んでトンボが描かれています。これらの動物はみんな水辺で生活している生き物です。

古代人は鶴、亀、トンボを水や豊作の神に関係した生き物だと考えました。トンボがたくさんいると水が豊かな証拠。水は人の生活や農作には必要不可欠なものでした。水は人の生死に直接関わるものですからとても大切なのです。

大切な水を与えてくれて豊作をもたらしてくれる神様の使いとしてトンボは人々の信仰を集めたのです。

特に川の近くで生活しているカワトンボは水の神様の使いかもしれません。

トンボは勝運の虫

オニヤンマ

優雅さをもつ蝶が貴族に好まれたのに対して、勇敢さをもつ蜻蛉は武士に好まれました。

トンボは素早く空を飛び害虫を捕らえて食べることからスピードと強さを持った虫と考えられました。

またトンボは前に進むのみで後退はしません。そこで武士たちは「決して後ろには引き下がらない」縁起のいい虫だと考えトンボを「勝ち虫」とよびました。

武士たちは鎧兜や刀、陣羽織などの戦装束などにトンボの姿をした飾りや模様をいれてトンボの持つ力にあやかりました。

雄略天皇もアブを食べたトンボを縁起のいい虫だと考えました。アブを食べるのは大型のオニヤンマや、ギンヤンマなどヤンマ科のトンボです。ヤンマはトンボの中でも非常に速く飛び力強いため武士にも好まれました。勝運の象徴にふさわしいトンボです。

トンボがあなたの近くに来たときはあなたに勝ち運を運んできたのかもしれません。

特にオニヤンマやギンヤンマなどは大きくて強いトンボですから強い勝運が近づいて生きていると言えるかもしれませんね。

トンボは祖先の魂

赤とんぼ

トンボは夏から秋になるころに群れになって飛び回ります。それまで見かけなかったトンボが突然大群になって飛び回ることから昔の日本人は神秘的な出来事だと考えました。トンボの多く飛ぶ時機はお盆とも重なります。祖先の霊が形を変えてやってきたのだと考えました。

古来より魂は空を飛ぶ生き物にやって来ると考えられました。世界中で魂が蝶や鳥の姿で現れるという言い伝えがあります。日本ではトンボも魂が姿を変えた生き物なのです。

夏から秋にかけて群れを作るのは赤とんぼ(アキアカネ)やシオカラトンボなどトンボ科の昆虫。これらのトンボは水田のまわりにいるので日本人にはとても馴染み深いトンボなのです。赤とんぼやシオカラトンボなどトンボ科の昆虫は非常に長い距離を飛びます。一部のトンボは海を渡ることもあります。

長い距離を移動してどこからともなくやって来るトンボは、遠いところからやってくる祖先の魂を運ぶ存在にふさわしい虫なのです。

赤とんぼやシオカラトンボがあなたに近づいてきたときには、親しいの魂が何かメッセージを伝えようとしているのかもしれませんね。

まとめ

・水辺に住むトンボは水と豊作の神の使いです。水辺に住むトンボは豊かさの象徴です。

・素早く空を飛び、後ろに退かないトンボは勝運を運ぶ生き物です。

・夏から秋にかけて大群になるトンボは祖先の魂と考えられました。夏の終りから秋にかけて見かけるトンボは祖先が貴方にメッセージを送っているのかもしれません。

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