神聖幾何学模様のひとつ「メタトロンキューブ」は、バランスを正し、邪悪から身を護る護符としての意味があります。
またメタトロンキューブを通して宇宙の叡智を受け取ることが出来るともいわれています。
神の作った完璧な立体・プラトン立体の全てがメタトロンキューブに入っているからです。
キューブは立体。本当は三次元のものなのですが、その輪郭を取り出して二次元で表現したのがメタトロンキューブの模様なのです。
でもキューブはよいとしても、メタトロンって何でしょうか?
メタトロンキューブは正式には「Metatron’s Cube」と書きます。「大天使メタトロンの図形」という意味です。そうです。メタトロンキューブの呼び方は「大天使メタトロン」にちなんで名付けられました。
大天使メタトロンとは
メタトロンはユダヤ教の天使です。ただの天使ではなく神の次に高い地位にいます。非常に強力な天使なんです。メタトロンは天使でありながら神に近い存在なんです。「炎の柱」という言い方もありますね。72の名前をもち、光り輝く顔、36対の羽と無数の目を持ち、世界の広さと同じくらいの非常に長身だそうです。そのまま絵にするのも難しいくらいのすさまじい姿ですね。
かつては人間エノクだった大天使メタトロン
メタトロンは天使になる前はエノクという名前の人間でした。兄弟のエリヤとともに神に認められ天使になりました。エノクはメタトロンになり。エリヤはサンダルフォンになりました。
そのため神と人間を結ぶ存在とされています。神が最初は人間として作ってあとで天使にした。ともいわれます。もともと人間だったという経歴を活かして人と天上界の橋渡し役としての役割を期待されたのがメタトロンなんです。しかも他の天使を従える天使のリーダー格になりました。
高い地位にいながら私達人間のことを一番良く知って助けてくれるのが大天使メタトロンといえますね。
人間の限界を破ったエノク
生命の樹(セフィロトの樹)では1番目と10番目の守護天使といわれます。メタトロンは宇宙の叡智が詰まったアカシックレコードの管理を任されています。
メタトロンは天界の意思や、天界との繋がり方を伝えます。人々に叡智を与えることができるともいわれます。メタトロンは知恵を司り、人間との橋渡しをする役目を持っています。人間に天界の知識を伝えることもあるといわれます。
しかし旧約聖書では「アダムとイブが知識の実を食べて知恵をつけたために天界を追放された」と書かれています。キリスト教では神を信じる者は知識を身につけてはいけないのです。
人間が天使になる、しかも神に近い大天使になる。これはユダヤ教・キリスト教・イスラム教などの宗教では非常に都合が悪いです。神は絶対的な存在だからです。人間は神の作ったものですから、人間には超えられない限界が設定されています。でもエノクは人間の限界を超えて大天使メタトロンになりました。
となると人間の限界を超えて天使になったメタトロン。人間に知恵を与えるかもしれないメタトロンは都合の悪い存在になります。だから宗教上は認められない存在なのです。
時代はメタトロンを求めている?
しかし現代は違います。一部の人が知識を独占する時代ではなくなりました。
今、知識を求める人々の間でメタトロンの人気が高まっています。
あなたは「メタトロンはユダヤ教の天使だから自分には関係ない」と思うかもしれません。でも現在のスピリチュアルな世界ではメタトロンはとても重要な意味があるのです。
宗教とは関係なくスピリチュアルな世界では神とか宇宙の意志といわれる宇宙の最高の存在があると考えます。その宇宙の意志に次ぐ2番めの存在を意味するのがメタトロンなんです。
名前も性質もユダヤ教のメタトロンと同じですが、ユダヤ教を離れた別の存在になっているといえます。ちょうどエジプトの女神だったイシスが中世ヨーロッパで魔法の神として信じられたように。昔からあった霊的な存在が新たな活躍の場をみつけて広まったものです。
宇宙の知識にアクセスできる鍵
今、スピリチュアルな世界で大天使メタトロンのシンボルとして注目を集めているのがメタトロンキューブです。
六角形、六芒星、円を重ねたような複雑な形をしています。
古代ギリシアのピタゴラスやその弟子たちはピタゴラス派というグループを作って宇宙の秘密を研究していました。ピタゴラス派の人々は宇宙は数学が支配していると考えました。数学というとなにやら難しいですが、ようするに宇宙を作っている法則のことです。幾何学もその数学のひとつなのです。
ピタゴラス派は宇宙の法則を見つければ物質世界や魂にアクセスできるのではないかと考えました。物質世界や魂にアクセスできる秘密の鍵を「プリマ・マテリア」とよびます。
そしてそのプリマ・マテリアのひとつがメタトロンキューブです。
しかし凡人が宇宙の知識を得るのは難しいです。でもプリマ・マテリアを使ってちょっとしたインスピレーションを得たり、心を穏やかにして安らぎをもたらすことはできます。
メタトロンキューブ活用法
人間は常に不安の中で生きています。不安は恐れになります。不安や恐れは知らないからおこるのです。
知識を持てば必要以上に恐れることはなくなります。メタトロンキューブを身に着けたり手に持って瞑想することで、閃きがえられるかもしれません。その閃きは宇宙のメッセージかもしれませんよ。
直接的に閃きはなくても、瞑想によって不安に思うことやストレス、モヤモヤが解消されます。
瞑想は難しいと感じる人にお勧めなのはメタトロンキューブをじっと見つめ続けることです。
メタトロンキューブをじっと見るだけでも不思議な感覚になります。
息は止めないでください。普通に呼吸をしたまま静かに見つめます。
メタトロンキューブをじっと見続けていると様々なものが見えてきます。
円、三角、星、六角形、六芒星、さまざまな正多面体。
平面に描かれた模様が立体的に見えてきたりもします。
何が見えますか?
じっと見つめていると雑念がなくなり、感覚が研ぎ澄まされます。
不安がたまるとストレスになりますよね。ストレスがたまると精神を病んだり病気になります。
不安は雑念が作るものです。不安を消し去り穏やかな心をとりもどすために役に立つのがメタトロンキューブなんです。
心の浄化ですね。
「目を開いた瞑想」「見るマインドフルネス」といえるかもしれません。
人と宇宙の力や叡智とつなげる存在。それがメタトロンキューブに込められた意味でもあるのですね。
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