2月3日は節分ですね。節分には恵方巻きを食べる人もいるかも知れません。
節分は自然界の気(エネルギー)の流れからいえば季節が変わるとき。新しい年の始まりです。せっかくの節目ですからなにか縁起がいいものが食べたい。と思うかもしれません。もちろんお寿司そのものは縁起のいい食べ物ですから。恵方巻きを食べるのは自由です。
でもせっかくなら開運的にもスピリチュアル的にももっとラッキーな縁起のいい食べ物を食べたくはありませんか?
そこでおすすめがいなり寿司です。
そのわけをお話しましょう。
いなり寿司は米俵
いなり寿司には関東で主流の四角い物、俵型の物と関西で主流の三角のものがあります。どちらも美味しくていいものですが。
俵(たわら)型の物は、そのものズバリ米俵をイメージするのでとても縁起のいい食べ物とされています。
黄色っぽい袋の中にお米がぎっしり詰まっている。これはもうミニチュアの米俵です。
江戸時代。農家の年貢はお米で支払っていました。武士もお米で給料をもらいます。お米はもちろん日本人の主食。お米がないと生きていけません。必要ならお米を商店で換金して使います。お米はお金と同じ価値のあるものでした。
お米がタップリはお金がタップリと同じ意味があるのです。
また俵(たわら)はお米だけでなく大切な物を入れて運ぶときにも使いました。そのため俵そのものを「福俵」とよぶこともあります。俵は富の象徴として信仰の対象になりました。
あぶらあげが縁起物の理由
油揚げは財布
いなり寿司は油揚げ(あぶらあげ)でお米を包んでいますよね。
油揚げにも大切な意味があります。油揚げは大豆でできていて日本人にとっては大切なタンパク源でした。栄養的にも重要な食べ物ですがそれだけではありません。
油揚げは物を包むことができます。お米を入れればいなり寿司ですし、他にもお餅や様々な食物をいれます。物を入れる油揚げを巾着(きんちゃく)と言います。巾着は昔の財布の役目をしたもの。だから油揚げで物を入れるというのは「お財布」「大切なものを入れる袋」の意味もあるのです。
「トンビに油揚げをさらわれる」ということわざがありますけれど。これも油揚げは大切な物の意味だからです。
油揚げは財布の象徴でもあるのです。
油揚げは狐の好物だから
俗に油揚げは狐の好物と言われます。
動物の狐がとくに油揚げを好むというわけではありませんが。昔からそのように信じられていました。
狐は稲荷神のお使いです。
狐=稲荷神ではありません。
でも江戸時代、関東を中心に狐=稲荷という誤解が広まり、狐が神のような扱いを受けることもありました。だから稲荷神に油揚げをお供えする。なんてことも行われました。
油揚げが稲荷神のお供物になった理由
稲荷神は豊作の神様です。「いなり」は「稲なり」が語源ともいわれるように、もともとお米が豊作になるのを祈願する神様でした。米を食べる動物は農家にとっては困りものです。とくにネズミの被害は深刻だったので、ネズミを食べてくれる生き物が稲荷神の使いとして崇拝されました。古代の日本人にとって蛇や狐がネズミを食べる代表的な生き物でした。
古くは蛇も稲荷神のお使いでしたが。蛇は弁才天のお使いとしても広まったので。狐が稲荷神のお使いとして残りました。
猫がネズミの敵として日本に広まったのは遣唐使以降。わりと新しいので猫は神様の使いにはなってません。
そこでかつてはネズミそのものが稲荷神のお供物として出されたこともありました。でもさすがに生き物を殺してお供えするのはよくない。という仏教の影響で、精進料理に使われていた油揚げをネズミの代用品として使うようになったとも言われます。
また、神様の使いの狐は白ですが。民間信仰では一般的な狐も霊力があると信じられています。狐の色は黄色です。
そして。黄色の油揚げには黄色の狐を助ける力がある。と信じられました。
だからお稲荷さんに油揚げは神道ではなく民間信仰(民間陰陽師や修験者・その他呪術師が広めた信仰)から生まれたもの。狐は油揚げが好きというのは後から広まった俗説です。
金運を上げるラッキカラー
油揚げは黄色い食べ物。
正確には黄土色ですが五行的には黄色です。
黄色は五行説では「土」の気です。黄金や鉱物は土の中に埋まっていますから「土」は金や富を生み出すものです。だから陰陽道では「木火土金水」の中で財運を上げるには土の気を高めるのがよいとされます。
そして「土」を象徴する色が「黄色」です。だから黄色は財運のラッキーカラー。決して黄金(ゴールド)の代用品だからという理由だけではありません(それもありますが)。
財運アップのラッキカラーの食べ物を食べれれば、食べた人も財運アップ。
だから卵焼き、たくあん、とうもろこし、黄色い食べ物なら何でもいいのですが。
いなり寿司も黄色い食べ物。
金運アップを願いたいならいなり寿司です。
開運・スピリチュアルの法則で大事なのは「似たものは似たものを呼び寄せる」という引き寄せの法則が働くと考えること。ラッキカラーやラッキーグッズもだいたい似たものを引き寄せる効果を期待してきます。
黄色いものや米俵や財布をイメージするものをとりいれること。そうしたことの積み重ねが開運につながっていくといえますね。
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