弁天様とおみくじの長建寺

長建寺

お金、健康、知恵、芸能。悩みがいっぱいの大衆の願いを聞いてくれる「弁才天」。現代でも人気の神様(仏様)ですね。

なぜか京都には弁財天は少ないのですが。長建寺は弁財天を本尊として奉る京都で唯一のお寺です。

しかも、おみくじファンなら見逃せない貴重なおみくじもあります。

 

 

目次

ご利益

ご本尊は八臂弁財天。

普段は見ることができませんが、元旦から15日間だけ見ることができます。

 福徳、芸能、知恵、財運、長寿の現世利益のある仏様として信仰されています。

ここのおみくじは、よく当たることで有名です。

長建寺

長建寺 門

由緒

真言宗醍醐派の東光山長建寺。

地元の人には「島の弁天さん」と親しまれてます。「島」とはこの地域の「中書島」という地名から。

元禄12年(西暦1699年)伏見奉行の 建部内匠頭政宇(たけべたくみのかみまさとき)は伏見の再開発を行いました。このとき深草大亀谷というところにあった即成就院を分離して長建寺を作りました。

寺の名前は、建部氏の「建」の字と長寿を願ったので「長建寺」としました。

弁才天はもともと川の神様だったことから、伏見と大坂を結ぶ船の守り神とされました。江戸時代はこのあたりに中書島遊郭があったので、遊女達が技芸上達を願って信仰を集めました。

 

見所

京都では数少ない弁天様を奉るお寺

 

ここのご本尊は八臂弁財天。つまり8本の腕を持った弁天様です。
脇仏にはこれも珍しい裸形弁財天がいます。

弁才天はもともとインドの神様サラスヴァティーでした。インドでは神様のパワーが強いことを表現するときに腕や顔をたくさん付けます。なんと分かりやすい神様なんでしょう。
その影響で仏像にも顔や腕がたくさんあるものがあります。

でも、この弁天様は秘仏なので普段は見られません。正月の15日間だけ公開されます。

この時には、弁天様のご利益に預かろうと大勢の人が来ます。
もちろん、普段でも姿が見えないだけで弁天様はいます。願いをかなえてくれると思います。たぶん。

ちなみに、京都で弁才天をご本尊とするお寺はここだけです。意外ですね。

長建寺

正月の長建寺

名水 閼伽水

伏見は質のよい水がでるので、いたるところに名水があります。

ここの閼伽水(あかすい)もそのひとつ。

閼伽水というのはもともと仏様にお供えする水の事です。閼伽というのはサンスクリット語のargha(アルガ、アルギャ)の音に当て字したもの。日本語訳では功徳水(くどくすい)ともいいます。

このお寺の境内で湧き出る水はその閼伽水の名前を持つ名水です。

仏様にお供えする水のほかに、お寺にお参りする人の手を清める水にも使われてます。

 

 

よく当たるおみくじ

 

変わった形の建物でおみくじが売られています。
この建物は江戸時代に水路を行き来する船に時を知らせた鐘楼が使われています。

それよりも、なによりも。
おみくじファンなら絶対ひかなければならないほど、長建寺のおみくじは貴重なのです。

長建寺くじ

長建寺くじ売り場

ここで、おみくじの歴史を紹介します。

平安時代の天台宗座主(比叡山で一番偉い人)の慈恵大師良源(じえいだいしりょうげん)というお坊さんが、観音様にお祈りして100の言葉を頂きました。世の人が困った時に役に立つに違いないとして残したのが「元三大師百籤」だといわれています。この元三大師を尊敬する天海僧正(徳川家のブレーンとして有名)が夢に出てきた良源の言葉にしたがって吉凶をうらなうために使ったところ的確なアドバイスがもらえたので、以後全国のお寺におみくじとして広まったという事です。元三大師百籤は100の漢詩でした。

その後、時代と共にその内容や吉凶の割合が変わっていきました。現代のおみくじは「凶」が少なく「大吉」が多めに作られています。

長建寺のおみくじはオリジナルの「元三大師百籤」を短歌に訳したものです。吉凶の割合は、大吉 16、吉 35、半吉 12、末小吉 1、末吉 6、凶 30となってます。

長建寺のおみくじは原本を分かりやすい短歌に訳して吉凶は忠実に作られているそうです。

なので「凶」が多いです。

実際に何度も引いて見ましたが、「凶」しか出てこない印象すらあります。でも、ここのおみくじは他でひいたおみくじよりも「これ当たってる」と思う内容が多いです。

確かに「凶」とか「末吉」が多いんですが、くじに添えられた言葉がいいアドバイスになっているんですよ。

長建寺

長建寺

吉や凶で一喜一憂するんじゃなくて、人生の迷いに対するアドバイスを頂くという慈恵大師の目指したものに近いんじゃないでしょうか。

人生で迷ったときや節目でここのおみくじをひくといい判断材料になるかもしれません。

 

ここの住職は語り口がユーモラスで、親しみやすい方です。お寺に行って話しを聞いてみるとおもしろいですよ。

 

寺社めぐり

 

伏見五福めぐりの一つになっています。
1月元旦から15日の間に行われます。
詳しくは
お正月は伏見で五福めぐり 
見てください。

 

アクセス

・電車
 京阪電車・・・中書島駅下車。徒歩約3分。
        特急が止まります。

・バス
 京都市バス
  JR京都駅から19系統、81系統が出ています。   
  中書島下車。徒歩約3分。

・駐車場はありません。

 

・お勧めコース
JR京都駅から近鉄電車で桃山御陵駅下車。
御香宮に行った後、大手筋商店街を通り長建寺に向かうと半日で二カ所回れます。

 

住所:京都府京都市伏見区東柳町511

[map addr=”京都市伏見区東柳町511″]

 

 

 

宿を調べる

伏見へは京都駅周辺で宿泊しておとずれると便利です。

京都駅周辺は宿や飲食店が多く
旅の拠点にはぴったりです。

京都駅周辺のホテル・旅館を調べる
(JTBで検索)

 

 

財布で金運アップする方法

 

よかったらシェアしてね!

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 住職に暴言を吐かれました。
    どこがユーモラスなのでしょうか?
    気分で仕事しているなら
    引退して欲しいです。

    • 最近はマナーの悪い参拝者もいるようですし何かあったのかもしれませんね。
      どうしても合わないと思ったら行かないのもひとつの方法ですよ。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次