大将軍八神社:陰陽道の星の神様で災難よけ

大小分八神社

平安京を怨霊から守るため様々な結界がつくられました。大将軍八神社もそのときに造られた社です。桓武天皇が平安京を造ったとき陰陽道の力で都を守ろうとしたのです。

現在でも名高い大将軍八神社に行ってきました。

方角には悪い方位と良い方位があると考えるのが陰陽道。引っ越しや移動、旅行、新居探しなど方角の良し悪しで運命が変わる場面があります。現代では風水が人気ですよね。風水も陰陽道ももとの考え方は同じです。

たとえ悪い方角でも良い方角に替えて災難から守ってくれる神様が大将軍八神社には祀られています。何しろ平安京を怨霊から守るために建てられたのです。境内は普通の神社とは違う独特の雰囲気がありますね。ここは凄そうです。

由緒

 

大将軍八神社

桓武天皇が平安京を造ったとき「大将軍堂」も一緒につくられました。

江戸時代初期には「大将軍社」や「北野大将軍社」と呼ばれ、江戸時代後期には方位を守る暦神の八神が祀られ「大将軍八神宮」と呼ばれました。明治時代に陰陽寮が廃止されると、素戔鳴尊と八柱の神様が祀られるようになり「大将軍八神社」の名前になりました。大将軍と素戔鳴尊は同じだと考えられたんですね。

本殿の前には星型のものがあります。大将軍とは陰陽道の方位を司る星の神様。だから星を形どったものがあるんでしょうね。台座の漢字は陰陽道で8つの方角を表す文字です。八卦(はっか)といいます。

陰陽道なのに神社ってなぜ?って思うかも知れませんが。現代では神道の形に姿を変えて続いている陰陽道があるんですよ。

大将軍とはどんな神様?

大将軍

大将軍八神社の御祭神は「大将軍」という神様。素戔鳴尊と同じと考える場合もありますが、もともとは別の神様です。

方除けや吉凶を占う神様でもあります。正式には「星神天大将軍」といいます。方伯神とよばれることもありますね。本殿の裏手に星神天大将軍の像がありました。なんだか三国志に出てくる武将みたいな姿をしています。それもそのはず星神天大将軍はもともとは古代中国発祥の道教の神様。日本にやってきて陰陽道の神様になったのです。将軍らしく右手には剣を持ち。左手は陰陽師のような印を結んでいますね。ファンタジーなら剣と魔法が使える魔法戦士といったところでしょうか。

平安京の四隅を守る大将軍

大将軍社は平安京の四隅を守るために造られました。

一条通にある大将軍八神社は平安京建設当時の大内裏からみると北西の方角。陰陽道では天門の方角になります。天門とは天帝の宮殿の入り口。天帝とは陰陽道や道教で天皇大帝(てんおうたいてい)と呼ばれる宇宙の中心の神。その偉い神様のいる門を守るのが星神天大将軍なんです。陰陽道では天皇の住む御所を守る神として祀られています。

大将軍を祀る神社は京都にいくつかありますが、平安京の中に造られたのは大将軍八神社のみ。いくつかある大将軍社の中でも最も重要だと考えられたからなのでしょう。

ちなみに京都市内には他にも大将軍社があります。
東は三条大橋の東にある大将軍神社。
北は西加茂にある大将軍神社。
南には藤森神社の境内にある大将軍社があります。

いずれも神社として残っています。

明治時代の神仏分離や陰陽寮廃止の影響もあり他の大将軍社が神道らしい神社になったのに対して、大将軍八神社は今でも陰陽道の特徴を強く残しています。

ご利益

大将軍は結婚、旅行、移動、移転、建築など、方位の災難から守る神様です。

引っ越しや旅行で悪い方向を良い方向(恵方)に変えるご利益があります。

こちらの神社で授かることのできる御砂を敷地の5ケ所に埋めると無事に過ごせると言います。

摂社末社

大将軍神社の敷地内にはたくさんの摂社末社があります。

地主神社(大杉大明神)この土地の守り神は白蛇の「みーさん」?

大杉明神

大将軍神社の絵馬には白蛇が描かれています。というのも昭和のはじめに起きた不思議な出来事が由来です。大杉の根本に地主神が現れ「我を祀れ」と告げました。それ以来、絵馬には白蛇が描かれるようになったそうです。ちなみにこの白蛇は「みーさん」と呼ばれています。蛇だから「巳」なんですね。

本殿の裏には地主神(大杉大明神)が祀られています。地主神とは昔からこの場所を守ってきた神様です。新しい神様をお祀りするときやお寺を建てるときはその土地を守っている神様に許しをもらわないといけません。地主神を怒らせると神社仏閣などの建物が壊れたりするんですね。だから土地を守る神様を地主神としてお祀りしているんです。

大将軍はとても強い力を持つ神様ですが後から来てこの土地に住まわせてもらってる立場。賃貸マンションに例えると地主神が大家さんで大将軍は住居人というわけです。だから地主神は目立たないからといって疎かにしてはだめなんですね。

豆吉明神

豆吉明神

大杉大明神の隣には豆吉明神があります。小さなかわいい神社です。こんなに小さいのに「一願成就」のご利益があるとか。

「一願成就」とは「一つだけ願いを叶えてくれる」という意味です。合格でも安産でも縁結びでもいいけど、お願いは一つだけですよ。あなたは何をお願いしますか?

三社

江戸時代に入って大将軍八神宮が村の守り神にもなったこともあり。人々のさまざまな願いを叶えるため摂社が造られたようです。

三社

入り口からすぐ左手にあるのが三社。

命婦神社  御祭神:命婦神   ご利益:女性の守り神
厳島神社  御祭神:宗像三女神 ご利益:芸能
猿田彦神社 御祭神:猿田彦   ご利益:導き

五社

五社

三社の北側にあるのが五社。江戸時代の亨保5年に勧請されました。

恵比寿神社  御祭神:事代   ご利益:主商売
稲荷神社   御祭神:稲荷神  ご利益:産業・開運
天満宮御祭神 御祭神:菅原道真 ご利益:学問
長者神社   御祭神:長者神  ご利益:金運
金毘羅神社  御祭神:大物主神 ご利益:交通安全

大金神社・歳徳神社

大金神・歳徳神

本殿東側にも摂社があります。こちらは陰陽道でも特に重要な神様をお祀りしています。

大金神社 御祭神:大金神 ご利益:凶方の神
歳徳神社 御祭神:歳徳神 ご利益:恵方の神

大金神はもともとは凶方位を司る恐ろしい神様です。大金神のいる方向は何事もうまくいかない殺気の凶方だといわれます。でも、うまくお祀りすれば凄いご利益があるともいわれます。幕末に盛んになった金神信仰の影響かもしれませんね。

でも名前に「大金」と付いてるせいか最近は金運の神様と勘違いする人もいるようです。大金神は金運の神様とは違います。間違えないようにしましょうね。間違ったお願いをすると神様が怒るかもしれませんよ。

歳徳神は吉方位にいて福徳を司る神様。恵方の神様です。ようするに福の神ですね。
年に一度やってくる年神様と同じだといわれます。

大将軍八神社のお守り

陰陽道の神様をお祀りする神社ということで、ちょっと変わったお守りがあります。

北斗七星十二支御守

黒いお守に北斗七星がデザインされたお守り。
北斗七星は陰陽道では重要な星です。北斗七星そのものが北斗真君という人間の生死を司る神様だからです。人間の生死を決める神様に守っていただけるのがこの御守り。

北斗七星御守り北斗七星の7つの星は十二支の守護星になっています。守ってくれる干支の守護星は赤くなってます。

北斗七星御守り

御守りを身につける時は自分の干支にあったものじゃないといけないそうです。

ちなみに戌年の守護星は禄存星(ろくぞんせい)。3番目の星です。

格好いいですね。
これはご利益ありそうです。

風水御守

八角形のデザインが珍しい御守り。色も黄色で縁起がいい。

表には北斗七星がデザインされています。

風水守り

よく見るとこの北斗星は星が8つあります。8番目の星は輔星(ホセイ)といいます。漫画の「北斗の拳」では死兆星といわれた星ですね。実際の伝承では「輔星を見たものは長生きできる」「輔星が見えなくなると死期が近い」といわれます。漫画とは逆です。あなたは輔星が見えますか?

風水守り

裏面は五行説に基づいて方位が色分けされています。
黄色が中心。南が赤。北が黒。西が白。東が青です。
四神相応の 北の玄武、東の青龍、南の朱雀、西の白虎もこの考えがもとなんですね。

描かれた八卦は方位を意味しています。
八卦にはいろいろな意味があるのですがここでは
☵ 坎(カン)は 北
☳ 震(シン)は 東
☲ 離(リ) は 南
☱ 兌(ダ) は 西 
という意味です。

他にも、
ご利益のところでも紹介した「清めの御砂」も社務所で扱っています。

自宅に副を招きたい方はいかがでしょうか。

神社の情報

ご祭神 :大将軍(素戔鳴尊)、太歳神(天忍穂耳命)、大陰神(市杵嶋姫命)、歳刑神(田心媛命)、歳破神(湍津姫命)、歳殺神(天穂日神)
黄幡神(活津彦根神)、豹尾神(熊野櫲樟日命
参拝時間:自由
住 所 :京都市上京区一条通御前西入西町48

公式サイト:大将軍八神社

アクセス

駐車場:神社東隣に数台分の駐車場があります。

電車
京都市バス 北野天満宮前より 徒歩 約3分。
京福電鉄北野線 北野白梅町より 徒歩 約5分。

京都市上京区一条通御前西入西町48