開運の願いがぎっしり詰まったお節料理の意味

お節料理

2020年は新型コロナウィルスの流行で、旅行に行けなくなったぶん。

「家庭で豪華なお節料理を楽しもう」という家庭も多いようです。

そこでお節料理への関心が高まっている今。

改めてお節料理はどうして食べるのか考えてみましょう。

お節料理の本当の意味を知っていると、いつもなんとなく食べているお節料理がありがたいものに思えますよ。

 

目次

お節料理の意味

お節料理は「いつも忙しいお母さんがお正月くらいはゆっくりできるように」という意味があります。正月三ヶ日は主婦ができるだけ水仕事をしなくてすむように日持ちのするもので作られています。

もちろんそのような実用的な意味もあります。

でもそれならなぜ「お節料理」なんでしょうか?

お節の「節」って何?

「お節」とは節会(せちえ)に食べる料理 お節供(せちく)を省略した言葉。

節日(せちにち)に節会という行事を行い、そのときに食べる料理が「お節供」です。「供」は「お供え物」の「供」です。

節日とは季節の変わり目になる日。元旦と五節句のことです。

つまり。

元旦(がんたん)
人日(じんじつ)
上巳(じょうし)
端午(たんご)
七夕(しちせき)
重陽(ちょうよう)

です。

節会は奈良時代の宮廷で始まりました。当時は重箱を重ねる形ではなく、食材を高く盛った姿だたすがたでした。

その後、武家や庶民もお節供を真似るようになりました。

現在では五節句は今ではほとんどが廃れてしまいました。端午の節句、重陽の節句が残っているくらいでしょうか。七夕(しちせき)の節句は七夕(たなばた)行事として残っていますね。

お節は最初は膳に盛り付けていたようです。

膳

膳(by 楽天)

 

江戸時代には箱詰めも登場。

明治になると箱詰めを重ねるようになりました。戦後はさらに豪華なお重が登場するようになりました。

 

神様とともにいただく開運の料理

6つの節句の中でも元旦は特に重要です。元旦に年神様をお迎えして一緒に食べる料理が元旦のお節句だからです。

年神様に料理を振る舞う伝統は弥生時代に始まるといいます。その後、節会と一緒になりお節料理を食べるようになりました。

このときのあいさつ「あけましておめでとうございます」は実は年神様へのご挨拶の言葉でした。

神様とともに食事をする。すると神様のパワーをいただける。とは古来より伝わる日本の伝統的な考え方ですね。

大嘗祭や新嘗祭では宮中で天皇陛下が神様と一緒に食事をされます。これは日本を守っている神様のご加護をいただいて日本が平和になるように。という願いが込められています。

宮中の行事と同じことを家庭で行うのがお節料理の役目なんです。

そこでお節句の中でも特に大切な元旦に食べる料理が残り。「お節料理」と省略された形で現代に伝わっているのですね。

縁起のいい料理なので、お節料理の食べ物にも様々な意味が込められています。

お節料理の必需品「三つ肴」

お節料理は「三つ肴」といって縁起のいい三種類の食材が入るのが基本です。

「3」は縁起の良い数だからです。

地域によって多少の違いはあります。

関東では黒豆・数の子・ごまめ

関西では黒豆・数の子・たたきごぼう

が入ることが多いです。地域ごとに特色のあるものが選ばれていることもあります。

代表的な食材の意味を紹介しましょう。

黒豆

黒は陰陽道では魔除けの色です。
語呂合わせで「まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせるように」という意味もあります。

数の子

数の子は鰊(ニシン)の子供。ニシンは二親(両親)にもつながる言葉。
数が多いので子だくさん・子孫繁栄の意味があります。

五万米(ごまめ)

カタクチイワシの稚魚を干したものを逝って甘辛く煮たもの。語源は「細群れ」が変化したもの。胡麻のような目だから「ごまめ」になったという説も。本来の漢字は「鱓」。

大量に採れたイワシは田畑の高級な肥料として使われました。そこで「五万俵もお米がとれるように」と願いを込めて五万米、五真米という漢字をあてるようになりました。田作(たづくり)とも言います。お節料理以外でも豊作祈願の行事でも使われます。

縁起物として食べるときは「五万米」の字を使うことが多いです。

正月の縁起物に五万米を食べるようになったのは京都御所で年始の祝で食べるようになったのが始まり。

たたきごぼう

地中に深く根をはるごぼうを茹でて叩いて醤油で煮たもの。「開きごぼう」ともいい。運が開くという意味があります。正月にやってくる黒い瑞鳥をいみするともいいます。陰陽道では黒は魔除けの色。

神前にお供えするごぼう料理を正月料理として食べるようになったものです。

お節料理は面倒と思うかもしれません。でも最低3種類の品があればお節料理になるのですね。

他にも縁起のいい食材はあります。

紅白かまぼこ

魚のすり身を竹に塗って焼いたものが蒲の穂に煮てるから「がまのほ」→かまぼこ。現在は竹でななく板に塗りますが名前は変わりません。

半円形の形が初日の出に煮てるので縁起がいい。神前の赤米と白米を模しているともいいます。紅白は日本にはなくてはならないめでたい色。紅は魔除け・生命力、白は清らかさ・穢れのなさを意味します。

普段は安いのに年末になると必ず値上がりする食材ナンバーワン。

伊達巻

伊達とは粋でカッコいい、お洒落なこと。「巻く」ことは「結ぶ」こと。新しいこと、教養、文化を意味します。形が巻物にも似てるので「知識が増える」という願いも込められています。

昆布巻き

「こんぶ」は「喜ぶ」につながるから。古い呼び方では 広布(ひろめ)ともいい、「広がる」につながるから。北海道でとれるので 夷子布(えびすめ)ともいいました。恵比寿神にかけて福がやってくるように。それぞれの呼び名に縁起のいい意味があります。

昆布巻きの形はお祝いの水引をかたどったものです。

 

でもバラバラで揃えるのは面倒と思うかもしれません。
最近はセットになったものもたくさん発売されているので人気です。

とくに2020年は新型コロナウィルスの流行で年末年始の旅行や里帰りができないぶん。お節を豪華にしようという人が多いようです。

最近はこんなに豪華なお節料理もあります。

もちろん伝統的な和風のお節も人気です。

通販サイトを見てるといろいろありますね。

見てるだけでも面白いです。

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まあ、みんなで美味しくいただけで。家族が明るくなればそれが一番ですね。

 

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