京都の奥座敷、貴船の地に水の神様、貴船神社があります。
前回は水の神様高龗神(たか おかみの かみ)を祀る本宮をお参りしました。
今回は縁結びの神として人気の結社(ゆいのやしろ)にお参りします。
でもあわててはいけません。
先に奥宮にお参りしましょう。
奥宮は貴船神社のパワーの源ともいえる大切な場所なのです。
本宮 → 奥宮 → 中宮(結社)の順にお参りするのが作法ですね。
本宮から奥宮までは500mくらい歩きます。
けっこうあるような・・・
途中、左手に結社がありますがまだ行きません。
さらに歩くと左手に大きな二本の木が見えてきたらもうすぐです。
大杉を越えたら朱色の門が見えてきます。
貴船神社の奥宮は心願成就のスポット
緑にかこまれた鮮やかな朱色の神門をくぐると
そこは奥宮(おくのみや)です。
![貴船神社 奥宮神門](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/okunomiya.jpg)
奥宮神門 okunomiya gate
かつて「黄船宮」とよばれていた社がこの地にあったそうです。
貴船神社発祥の地です。
今から1000年くらい前に洪水で流されて今の本宮の地に移動したらしいです。
門をくぐると、こじんまりとした敷地に小さな社が建っています。
確かに本宮のある場所の方が広い。
神様はもっと広い場所に移りたかったのでしょうね。
敷地の一番奥に拝殿とその奥に本殿があります。
でも、行った時は150ぶりの解体修理中でした。
写真は仮殿です。ある意味貴重ですね。
![貴船神社 奥宮](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/okunomiyakari.jpg)
奥宮
2012年に修理は終わりました。
奥宮には、高龗神(たか おかみの かみ)・闇龗神(くら おかみの かみ)・玉依姫(たまよりひめ)が祀られています。水の神様で、竜神です。心願成就のご利益があるといわれています。
奥宮の地下には「龍穴」といって大きな穴が開いているという噂です。
神聖な場所なので誰も見ることができません。
貴船のルーツ?舟形石
本殿の横には、御舟形石といって船を模した形に石が積んであります。
![貴船神社 御舟形石](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/hunagataishi.jpg)
御舟形石
玉依姫が船で来たときに、船が人目に付かないように石で囲って隠したもの。
ということになってます。
航海の神様としても信仰されています。
仲良くできる?連理の杉
境内の一画には「連理の杉」があります。
連理の木というのは別々の木が途中でくっついて生えてるという珍しい木のことです。
二本の木が寄り添って生えているように見えますね。
夫婦や男女が仲睦まじくできるよう、
縁起のいい木として信仰の対象になっています。
![貴船神社 連理の杉](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/renrinosugi.jpg)
連理の杉
連理の木は日本各地にあります。
貴船のは変わってます。
「連理の杉」という名前ですが、
「杉」と「楓」という二種類の木がくっついた珍しいものです。
違う種類の木なのにくっついて生きてるなんて生命の不思議な力を感じます。
ご神木になっています。
まだある貴船の不思議
水の神様や縁結びの神様として知られる貴船神社ですが。
縁切りの神様でもあります。
新しい縁をつくるにもまず悪い縁を断ち切ってからという人はいるでしょう。
そのときは、ここを訪れるといいかもしれません。
さらにもうひとつ。
実は、「丑の刻参り(うしのこくまいり)」はここで始まったといわれています。丑の刻(夜中の2時ころ)に神社の森の中でわら人形を五寸釘で打ち付けるという呪いの方法ですね。
神社のできるさらに昔。
この地に神様がやってきたのは「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」だったそうです。
それにちなんで、丑の刻にお参りすると心願成就が叶うとされました。これを「丑の刻参り(うしのときまいり」といいます。だから最初は呪いのためにではなかったんですね。
でもいつの間にか人を呪う方法として広まってしまいました。
人を呪うと自分にはね返ってきます。
大きな代償が必要なものなのでしない方がいいです。
人を呪うのは現代の法律では処罰の対象にはなりません(科学的に効果が証明できないため)。でも相手に「お前を呪っている」と言えば脅迫罪になる「可能性」はあります。
夜中に行ってると不審者と思われる可能性が高いので
やめたほうがいいです。
さて、奥宮を出て道を戻りましょう。
いよいよ縁結びの神様のもとに参ります。
相生の大杉
奥宮をでて100mほどで、右手に大きな木が二本生えてるのが見えます。
周りには樹齢数百年はありそうな木がたくさん生えています。
その中でも目立つ大きな木です。
よく見ると根元がくっついてる。
ひとつの根元から二本の木が生えていますよ。
![貴船神社 相生の杉](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/unnamed-file-47.jpg)
相生の杉
相生の杉
根元には苔がはえるほど長い年月一緒に育ったんですね。
樹齢1000年になるといわれています。
連理の杉が若い男女なら、こちらは老夫婦でしょうか。
ともに年老いるまで仲良くよりそって生きていけるように、
という願いが込められて「相生の大杉(あいおいのおおすぎ)」と呼ばれています。
夫婦円満の象徴として、こちらもご神木になっています。
でも。
相手がいない人の場合はどうすればいいんでしょう。
まずは相手をみつけないといけませんね。
そこで縁結びの神様の登場です。
縁結びの神様、結社(ゆいのやしろ)
山道を下っていくと、右手(上るときは左手)の山側にまたしても石段が出現。
また石段登るんですね。
石段を上っていくとありました。
鮮やかな朱色の玉垣にかこまれてひっそりとたたずむ社が貴船神社の中宮。
結社(ゆいのやしろ)です。
新緑の時期に行くと緑と赤のコントラストがまぶしいです。
![貴船神社 結社](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/yuinoyasshiro.jpg)
結社 Yuinoyashiro
ここに、縁結びの神様、磐長姫(いわながひめ)が祀られています。
ここの神様は、実はご本人は気の毒な神様なのです。
でも自分の様な思いをする事がないようにという想いからか、縁結びの神になると誓ってここに来たそうです。
心優しい神様なんですね。
![結社・由緒書き](http://kaiun.sseikatsu.net/wp-content/uploads/2015/12/iwanagahime.jpg)
結社・由緒書き
そのせいでしょうか。
平安時代から縁結びの神として貴族や庶民にも人気があったとそうです。
男女の縁だけではなくて、人と人の縁、子授けもご利益があるといわれています。
平安時代の女流歌人・和泉式部は既に結婚していたのに疎遠になっていた夫婦の仲を戻してもらったということです。(内容的にはちょっと凄いことになってるので、興味のある人は調べてみてください)
貴船は見所たくさんで、いくら歩いても飽きませんね。
近くに鞍馬寺があるので一緒に回るとさらにご利益アップするかもしれません。
でも、貴船側から鞍馬山に登ると急なのできついです。
先に鞍馬山に登ってから貴船に来ることをお勧めします。
鞍馬~貴船の一帯は京都でもとくにパワーの強いといわれる場所です。
パワースポット好きにはお勧めの場所ですね。
たかふみでした。
アクセス
・叡山電鉄 鞍馬戦 貴船口駅下車 徒歩25分。
貴船口で京都市営バス33系統に乗って 貴船 バス停下車
住所 京都市左京区鞍馬貴船町180
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自然に囲まれた貴船・鞍馬の旅館でくつろぐなら。[ydkihune]
夜はお食事スポットの充実した河原町。
叡山電鉄で京都の繁華街に戻れます。[ydkawara]
貴船・鞍馬からだと遠いですが。
京都駅周辺は宿や飲食店が多く
旅の拠点にはぴったりです。[yadokyoto]
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