ライオンズゲートは毎年8月8日前後にスピリチュアルなエネルギーが大きくなるといわれる期間のこと。
だいたい同じころにシリウスが東の空から太陽とともに昇るヒライアカルライジングという現象がおきるため。ライオンズゲートはシリウスのパワーも影響しているといいます。
シリウスは古代エジプトでも神の星といわれた神秘的な星です。現在のスピリチュアルな人たちの間でも人気があります。
シリウスにはどんなスピリチュアルな意味があるのか。
ライオンズゲートとシリウスの関係について紹介します。
ライオンズゲートとは?
ライオンズゲートとはアメリカで活動した占星術師ディーン・ルディアが1930年代に発表。東洋の四立(立春・立夏・立秋・立冬)を西洋占星術的に解釈したものです。
ホロスコープ上で太陽が不動宮の水瓶座・牡牛座・獅子座・蠍座の真ん中に来たときに宇宙から地球に降り注がれるエネルギーが大きくなるとされ。そのピークは「アバター降臨の4つの門」とか「力の門」と言います。4つの門には エンジェル(天使)・ブル(牡牛)・ライオン(獅子)・イーグル(鷲)の名前が付いています。
占星術といってもアメリカで発展したスピリチュアル系占星術なので、ヨーロッパで主流の西洋占星術にライオンズゲートはありません。
くわしくはこちら
・宇宙エネルギーが開放されるアバター降臨の4つの門とは
それとは別にイエス・キリストがゴルゴダの丘で磔になる前、エルサレムの「ライオン門」を通ったという伝説があり。欧米のスピリチュアル愛好家はライオン門=昇天の門=アセンションの入り口 と考えていました。
力の門は4つあるのにライオンズゲートだけ有名なのはイエスのライオン門伝説と言葉が被っているので神秘性が増しているからです。
ちなみに宗教的な意味でのイエスの昇天日は4~6月ごろ(気になる人は「昇天の日」で検索してください)。なのでスピリチュアル界のライオンズゲートとは違います。
ここ数年はネット上でも「ライオンズゲート」の言葉がよく見かけるようになりました。でもライオンズゲートが何なのか理解している人はあまりなく、キーワードが独り歩きしているようです。
ゲートが開いてエネルギーが降り注ぐのは「例え」なので実際には宇宙にゲートは存在しませんし、8月8日に急にエネルギーが出てくるわけでもありません。自然のサイクルのことを言っているのです。
しかし言葉は違っても7~8月付近が特別な時期。という考えは世界各地にあります。
ライオンズゲートはもともと立秋のことですから。自然のサイクルからいっても特別な時期には違いありません。
古代エジプト人もこの時期が特別と気づいていました。
エジプトではシリウスが起こすヒライアカルライジングの時期が重要とされていました。
シリウスと太陽が一緒に昇るヒライアカルライジング
ヒライアカルライジング=太陽と星が一緒に昇る
ヒライアカル ライジング (heliacal rising)とは星が太陽と一緒に地平線から登る現象のこと。太陽と全く一緒だと見えないので実際には太陽が上る直前に星が見えることです。
古代シュメール、バビロニア、エジプトの人々はヒライアカルライジングを農業に役立てていました。
この時期にはオリオン座の三連星とシリウス、太陽が一直線に並ぶと言われます。
天文ファンの間では「シリウスはオリオン座の三連星の延長線上を探せ」といわれているくらい。シリウスとオリオン座は身近にある星です。シリウスとオリオン座の位置関係は一年を通して変わりません。
これがシリウスのヒライアカルライジングの時期になると。一直線かどうかはともかく、オリオン座、シリウス、太陽が東の空から順番に登ってくる神秘的な光景がみられるわけです。
これを見て古代人が特別な何かがあるに違いないと思っても不思議ではありません。
古代エジプトではシリウスの動きで1年を決める
エジプトではシリウスのヒライアカルライジングの起こる時期がナイル川の氾濫する時期と近いことから。シリウスがナイル川の氾濫を知らせる星とされました。
ナイル川が氾濫すると上流から豊かな成分を含んだ土砂を運んできます。
乾燥地帯のエジプトではナイル川が運ぶ肥沃な土は農業にはとても大切です。エジプトの人々はナイル川の氾濫を待って農作物を植える時期を決めていました。だからシリウスが太陽と共に登る時期は大切だったのです。
そこで古代エジプトで使われた暦ではヒライアカルライジングの起こる時期を一年の区切りにしていました。
シリウスはスピリチュアルな星
シリウスといえばオリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンとともに冬の大三角を作る星です。
シリウスは太陽を除けば星空で最も明るく輝く恒星です。赤道付近の地域では空高く昇ることから目立ちやすく世界各地に様々な伝承があります。
このシリウスを特に崇拝したのが古代エジプト人です。
紀元前3千年ころにはエジプトではシリウスのヒライアカルライジングが起こるのが知られていて。シリウスを神格化した女神ソプデトが信仰されていました。ソプデトは豊かさを与えてくれる豊穣の女神です。
やがてプトレマイオス朝のころにはソプデトはイシスと習合。シリウスは豊穣の女神イシスの星として信仰されました。
イシスは死んだ夫オシリスを復活させたり、エジプト神話でも大活躍する女神です。豊穣の神、魔法の神様です。古代ローマでもイシスは魔法の神様として人気になりなりました。そのためヨーロッパの魔術研究者もイシスを崇拝しました。
現代の欧米のスピリチュアル愛好家(ニューエイジ)もイシスやシリウスを特別なものと考えています。その中には「シリウスゲートウェイ」と言ってライオンズゲート並みに重要視する人もいます。
シリウスとライオンズゲート
古代エジプトでヒライアカルライジングが起きるのは7月でした。「でした」というのはシリウスの軌道は毎年少しずつズレていて。現在の暦ではヒライアカルライジングが起こるのが8月上旬だから。緯度によっても違うのでシリウスのヒライアカルライジングが起こる日は地域によってバラバラです。
つまりライオンズゲートとシリウスのヒライアカルライジングはもともと無関係。
現代ではシリウスのヒライアカルライジングはピッタリ8月8日ではありませんが、ライオンズゲートとだいたい近い時期に起こります。そのためライオンズゲートとシリウスのヒライアカルライジングを一緒にして考える人もいます。
結論から言えば。1年の間に変化を繰り返しているスピリチュアルなエネルギーの高まり。という点では同じ。由来は違ってもだいたいこのへんにスピリチュアル的に高まる時期が来る。と覚えておけばいいです。
すでにライオンズゲートの意味はこちらで紹介しています。
ここではシリウスゲートウェイの意味を紹介します。
シリウスのスピリチュアルな意味とは
女神イシスは豊穣や魔法の神様です。
ヘレニズムからローマ時代にはシリウス=犬の星の考えがエジプトに伝わり。シリウスはジャッカルの頭を持つアヌビスの星としても信じられました。アヌビスは肉体を持つ生者の世界と魂の世界の橋渡しをする神様です。イシスも死者を蘇らせた逸話をもっています。
そのためシリウスは魂の世界・スピリチュアルな世界とたいへん結びつきの強い星です。
そのためシリウスは「スピリチュアルな太陽」「魂の太陽」ともよばれており。シリウスは魂や心に力やエネルギーを与えてくれる星とされています。
シリウスは肉体をもつ私達と神々を繋ぐ星ですから。神様からのメッセージを受け取りやすくなったり。神様に想いを伝えやすくなる。と考えられています。
シリウスは魂や心の成長を助けるとされています。自分を心や精神的に成長させたい、と願っている人はライオンズゲートの期間に
シリウスには心の自由、自由な発想、豊かな発想を助け、インスピレーションを豊かにする。という意味もあります。
シリウスとライオンズゲートのまとめ
シリウスが太陽と一緒に東の空から登るヒライアカルライジングは古代エジプトでは1年の区切りになる大切な意味がありました。
シリウスはエジプトでは女神イシスやソプデトの星とされました。イシスは豊穣と魔法の神様。
シリウスは生者と魂の世界をつなぐもの。精神的な力を司るとされました。
そのためスピリチュアルな世界ではシリウスは魂の太陽といわれ。エネルギーの強い星とされます。
魂や心、精神的な成長。魂の世界との交信。インスピレーション。自由で豊かな発想を助けると言われます。
ライオンズゲートやシリウスのヒライアカルライジングはただお願いしたら叶うものではありません。物理的なエネルギーが降ってきてあなたをパワーアップさせるというものでもありません。
あくまでもあなたの心の問題です。
普段の努力や自分から変えようという意志や行動が必要。あなたをそっと後押ししてくれる。ライオンズゲートやヒライアカルライジングの期間はそれに気づかせてくれる、いつもよりも意欲的に取り組める。そんな意味があるのです。
ライオンズゲートの意味についてはこちらでも紹介しています。
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