ファン騒然?ドリーン・バーチューの「やってはいけないスピリチュアル」12選

光

ドリーン・バーチュー(Doreen Virtue)はニュー・エイジ(スピリチュアル)の世界で有名でした。ところが2017年にキリスト教に入信。と同時にそれまでのスピリチュアル活動を全て否定しました。

彼女は2019年に”Doreen Virtue AZ List ”(正式なタイトルは A-Z List of New Age Practices to Avoid, and Why)「避けるべきニューエイジの行いリスト。とその理由」を発表。

”Doreen Virtue AZ List ”によると様々なスピリチュアル的行為をことごとく否定。”AZ List ”の他にも彼女のブログ、フェイスブック、YouTubeなどではさらに多くのスピリチュアルなものを否定しています。たくさんありすぎて紹介しきれません。

そこで日本人にもわかりやすい題材を12個選んでみました。

でも、読む前にこれだけは覚えておいてください。
今のドリーン・バーチューが言ってる内容は「キリスト教を布教する立場から正しいこと」であって、

信者でない人・別の宗教を信じている人にとっては「正しいとは限らない」ことです。

この人が言ってるから正しいんだ、なんて思わないでください。

私自身、彼女の今の主張に賛成しているわけではありませんし、過去の主張を信じていたわけでもありません。

ただ、今のドリーン・バーチューはこういう事を言っている。こんな考えに変わってしまった。ということだけお知らせしておきます。

それに対して共感するかはあなた次第です。

目次

ドリーン・バーチューの主張する12の「やってはいけないこと」

天使を呼んではいけない・お願いをしてはいけない

元の文章では「we should never call upon angels」

ドリーン・バーチューといえば”angel(天使)”を呼んだり、お願いしたり。というので有名。

でも今は違います。「悪魔は天使になりすますので危険」。悪魔はあなたを「イエスと聖書から遠ざける」のだそうです。

ニューエイジの天使については私もおかしいなとは思ってました。ニューエイジの天使は天使のようでも天使ではない感じがしていたからです。

聖書の天使はもっと厳しくて過酷です。神の指示で働き人間を守ると同時に監督する存在。ときには人間に罰を与えることもあります。そんなことは聖書を読めばわかります(とくに旧約聖書)。

キリスト教(新訳聖書)になって天使もいくらか人に優しくなりました。それでも普通の人間が呼び出すことはできません。困っている信者を向こうから助けに来るくらいです。

とくに大天使を人間が呼ぶのは不可能。そんな生やさしい存在ではありません。だから簡単に呼び出せる天使は悪魔だ。という主張はおかしくはないと思います。

今さらと思いますが。宗教の立場にもどればそういう主張になるでしょう。

でも既存の宗教や教会組織に不満を持つ人が期待しているのはそういうものではなかった。だからドリーン・バーチューは人気が出たのです。

個人的には「原点回帰」と思いますが、かつてのファンはどう思うのでしょうか。

エンジェルカードを燃やすか捨てなさい

上の理由と同じ。天使は簡単には答えてくれません。エンジェルカードでわかるのは悪魔のメッセージだから。

日本でいえばコックリさんと同じです。

というか。ざんざん売っておいて捨てなさいはヒドいと思うのですが。

ところで。ドリーン・バーチューの息子チャールズ・ヴァーチュー(Charles Virtue)もスピリチュアル活動を行っています。以前のドリーンが行っていた活動は現在はチャールズが行っている様子。チャールズは「エンジェルカードは今でも有効。捨てる必要はない」と言ってます。

親子で意見が分かれちゃいましたね。まあ好きな方を信じればいいんじゃないでしょうか。

エンジェルナンバーは聖書にはない

数字の組み合わせに意味がある。という考えは数秘術やゲマトリアなど。昔からありました。

それを日常で見かける数字にあてはめ「天使からのメッセージがある」と主張したのがドリーン・バーチュー。エンジェルナンバーという名前で発表したところ、スピリチュアルファンの間で大きな話題になりました。

ところが今のドリーン・バーチューは”天使の数字は聖書的でない(Angel Numbers aren’t biblical)”と否定。たしかに聖書にはエンジェルナンバーは書いてません。

聖書を信じてなければ「だからなに?問題あるの?」と言いたいところです。でも「angel」とついているので聖書に根拠がないのは重大な問題になるのでしょうか?

確かに一部の研究者の間では聖書がゲマトリアの暗号を使って書かれているのではないか。という説もあります。

でも英国国教会が否定したのですから権威ある宗教界では数秘術は否定しているはずです。だから今のドリーン・バーチューも否定するでしょう。

数秘術は宗教界の権威とは別のところで発展したものです。お互いの主張は平行線のままです。

結局、どっちを信じるか?の問題になってしまうのです。

引き寄せの法則をしてはいけない

ドリーン・バーチューは「引き寄せの法則」も広めていたようです。

でも今では
引き寄せの法則は狂気のマインドコントロール
(Law of Attraction is Crazy-Making Mind-Control)

と過激な言葉を使って否定しています。

全ては神が決めているもの。個人の願いがなにかを動かすようなことがあってはならない。偶然に頼るのはよくない。

というのは宗教(一神教)の立場なのでしょう。

まあ、神を必要とせず個人の力で必要なものが手に入れば宗教は失業ですからね。個人の可能性を制限して、できるだけ神に依存させるのが宗教団体の運営方法。引き寄せの法則が広まったら困るはずです。

もっとも。何事もそうですが。引き寄せの法則に頼りすぎるのは危険です。統計的には否定されるものでしょう。でも心の持ち方の問題ですから。うまく使えば前向きな生活ができると思います。宗教も変わらないと思います。

スピリットガイドを信じてはいけない

「スピリットガイド」とは「アセンテッドマスター」のことです。

ドリーン・バーチューは「Spirit Guides」という言葉を使ってます。

日本語では「指導霊」と訳したりします。

今のバーチュに言わせると「スピリットガイド(spirit guides)」は「変装した悪魔(They’re demons in disguise)」なのだそうです。人生の豊かさなどを約束するかもしれませんが、実現はしてくれない。そのかわり地獄に導びかれてしまう。というのです。

確かに最近の「アセンテッドマスター」を広めている人たちの主張には首をかしげるものもあります。アセンテッドマスターをご利益のある神様と勘違いしている人もいます。

スピリットガイドやアセンテッドマスターは精神的・霊的な成長をサポートしてくれるもののはずです。

間違った教えに対する戒めとしてはいいのかもしれませんが。

「悪魔」とはいいすぎですよね。

クリスチャン・ヨガなんて存在しない

元の文章は(There’s no such thing as “Christian yoga”)

クリスチャンはヨガをしてはいけない。という戒律があるかどうかはわかりませんが。

ヨガのポーズやマントラは異教徒(キリスト教でない宗教を信じる人)の偶像崇拝。
ヨガのポーズは異教の神への拝礼。
偽りの神にたいする冒涜的な崇拝なのだそうです。

ヒンズー教徒が聞いたら怒るでしょうね。

確かにヨガの起源は古代インドの修行方法でした。ヒンズー教では今でも修行法のひとつとして行われています。現代の目で見ても非常に理にかなった方法です。

でもヨガをしたからといってインドの神を信仰していることにはなりません。信仰心の問題だからです。うわべだけで判断するのはよくないと思います。

占星術やホロスコープは悪魔のついた嘘

占星術に限ったことではありませんが、一神教や儒教の世界では占いはやってはいけないことです。なぜなら「神(儒教の場合は天)の意志を疑う行為」だからです。

神の言葉は聖書に書かれている。それ以外の事を信じてはいけない。神の言葉を疑ってはいけません。

だから宗教を布教する側が占いを否定するのはよくあることです。

でも多神教や自然崇拝の世界ではわりと占いは当たり前です。人間が神の意志を知るのは簡単ではありません。だから占いで神へ「お伺い」するのです。そこには神への謙虚な気持ちがあります。

占星術では星は人間の運命を支配する神と同じと考えられました。つまり占星術は神々の意志を知ることなのです。一神教では「唯一絶対の神」以外に神は存在しない設定です。占星術は「唯一絶対の神」以外に「人の運命を支配する神」を認めることになるので占星術を禁止するのです。

一神教では神の言葉は預言者を通して伝えられたものが全て。

考えが遅れているとかそういう問題ではなく「信じるもの」の違いですね。

もちろん。自分で決められるならその方がいいです。占いに頼りすぎるのはよくありません。

そういった意味で「占いに頼りすぎてはいけない」というのならわかります。

でも、ドリーン・バーチューの場合は唯一絶対の神の教えは疑ってはいけない。占いの結果は悪魔の嘘。あなたを聖書とイエスから遠ざけようとしている。と言っているのでちょっと意味が違うようです。

神への賛美がないアファメーションはしてはいけない

アファメーションとは自分に肯定的な事を言い聞かせて、潜在能力をうまく発揮させる訓練法。イメージトレーニングの一つです。

否定的な言葉は使いません。自分を肯定する言葉をよく使います。

ところが彼女は神への賛美がないアファメーションも危険だと言います。自分を美化して神を信じなくなるからです。自分を称えるのではなく、神を賛美することによってのみ、喜びと平和が訪れる。と言います。

でも信者でないなら神を賛美する必要はありません。

クリスタル(パワーストーン)は信じてはいけない

もとの文章では”Crystals”。日本では「パワーストーン」。

水晶や鉱物は神が創造した物体。そんなものを崇拝するのは間違ってる。パワーストーンを使ったり身につけたり、信じることは偶像崇拝だと言ってます。

鉱物に精神的なものや力が宿ってるという考えはアニミズム(精霊崇拝)の考えです。古代からの信仰の名残です。

理屈がはっきりしている宗教の世界では、
(高等) 人間>動物>無生物(鉱物) (下等)
という階級や身分があることが多いです。

これはキリスト教だけでなく仏教でも同じ。だから人間様が鉱物や動物に頭を下げるなんて許せない。と考える宗教関係者はいます。とくに偶像崇拝禁止・一神教の世界観では認められないのでしょう。

でも、価値観の問題です。

たしかにパワーストーンは胡散臭いものもあります。それに物に依存するのはよくないです。でも物や動物にも敬意を払い大切にする心はあっていいと思います。

多神教の神々(Deities)を信じてはいけない

ドリーン・バーチューは”God”ではなく”Deities”という言葉を使ってます。単数形は”deity”。

現代の英語圏での認識では、”God”は一神教の唯一絶対神。”Deities”は多神教の神々に使うことが多いようです。

”Divinities”という言葉も使用。こちらは神聖なもの、神格化されたものという意味です。

それでドリーン・バーチューの主張に戻ると。

多神教の神々は神話の中だけの存在であり。実在しない。神々に思えるものは悪魔が変装しているので神々は信じていけない。要するに「異教の神は信じるな」ということです。

それを言ったら「聖書に書かれている神」も実在しないという点では同じですよね。実在を科学的に証明することはできないのですから。

自分の聖典は正しくて、他の聖典は間違ってる。というのはエゴです。

現代では「貴方は貴方の神を信じる。私は私の神を信じる」でなければ宗教は存在する意味はありません。そのうえで「聖書の神」が素晴らしいというならその素晴らしさを説明すべき。いまどき「異教の神は悪魔だから信じてはいけない」というのは霊感商法です。

そういう排他的な考えは差別になるので注意が必要です。

女神(Goddesses )を信じてはいけない

女神もDeitiesに含まれます。でもあえてDeitiesとは別にGoddesses(単数形はGoddes)の項目を作って主張してます。念が入ってます。

ドリーン・バーチューが言うには「女神は悪魔かあなたの勝手な想像」なのだそうです。女神を信じることは正しい教えから遠ざけ悪魔の教えに導かれることだと言ってます。

当たり前ですが一神教の世界では神はひとつ。唯一絶対神は”父”ですから。”母なる神”は存在しません。

キリスト教世界では女神というだけで悪魔決定。

多神教の神とは別に「女神」の項目があるのはそれだけ女神を敵視しているからです。

ちなみに根強い女神信仰の信者をキリスト教徒に改宗させるため、ローマ帝国時代に発明されたのが「マリア信仰」。それ以前のキリスト教ではマリアは信仰の対象ではありませんでした。マリアを祀る教会がかつては女神の神殿だったというのはよくあることです。つまりマリアはキリスト教徒世界の女神なのです。

ドリーン・バーチューが入信したのはプロテスタント系の団体。聖人崇拝は否定。カトリックや正教に比べるとマリア崇拝は弱いです。女神信仰への嫌悪感も強いかもしれません。

ハリー・ポッターは読んではいけない

私が冗談で書いてるのではありません。ドリーン・バーチューが彼女のブログに書いているのです。

一見無害に思える物語も神が忌み嫌う行いを正当化する行いなんだそうです。

キリスト教では魔術は悪魔の仕業です。教会権力が強い時代は魔術を研究すると弾圧されました。現在のスピリチュアルブーム(ニューエイジ)も中世から続く魔術研究の影響をうけています。

でもハリー・ポッターの作者はイギリス人、映画化したのはアメリカ。欧米で大ヒットしましたよねぇ。

そこまで言わなくても、と思うのですが。

そこまで言うなら、J・K・ローリングとワーナーブラザーズに抗議してはどうでしょうかね。

これでもまだまだ一部です

以上、最近のドリーン・バーチューの主張をいくつか紹介しました。他にもたくさんあって書ききれません。

何十年もニューエイジを広めておいて、よくもまあ言えたもんだとは思います。

霊感商法への戒めとしては良いのかもしれません。でも「そこまで言わなくても」とは思います。

気になるのは最近のドリーン・バーチューは他宗教への差別的表現が増えていることです。

自分の信仰を貫くのはかまいません。でも、他の信仰を冒涜するのはよくありませんね。

精神世界では有名人ですから残念ですね。

カルトな宗教にハマってしまったのでしょうか?心配ですね。

主義主張が180°変わるときは利害絡みのトラブルが元になってる事が多いですけど。どうなのでしょうか?

気になる人は本人のブログを読んでみるといいかもしれません。でも以前のドリーン・バーチューを知る人には残念な感じになってます。覚悟してください。

ドリーン・バーチューの公式ブログ(英語版)

英語で書かれています。グーグルクロームやアイロン、最新型のエッジなど「Chromium」ブラウザなら日本語翻訳機能があります。機械翻訳では正確な意味は分かりづらいですが、おおまかな意味はわかると思います。

 

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