日本最大のため池・満濃池を見に行きました。満濃池は龍神の住む池といわれる興味深い場所ですが満濃池周辺にも神野神社や神野寺といった神社仏閣があるのです。
今回は神野寺を紹介します。
ちなみに神野寺は読み方は「かんのじ」といいます。「じんのじ」ではありません。地元では満濃大師と呼ばれ親しまれています。
神野寺(かんのじ)
神野という名は地名から。満濃池のある地域は古くから神野という地名でした。満濃池も飛鳥時代には神野池と呼ばれていたこともあります。
寺の言い伝えによると、弘仁12年(821年)弘法大師空海が満濃池の修復を行った時に、池の守りとして建立したのが始まりだといわれます。
戦国時代には長宗我部氏が讃岐国を攻めた時に戦火で失われました。長い間廃寺となってましたが、昭和になって満濃大師を復活させようという動きが広まり、空海入定1100年にあわせて再興されました。満濃池と池の守りとしてのお寺や神社に対する地元の人々の想いが今に結びついているのですね。
まずは満濃池に行ってみました
なにはともあれ、まずは満濃池に行ってみます。
冬場だったこともあり、あいにくの天気。
晴れていれば絶景なんですけどね。気を取り直して神野寺に行きます。
満濃池の周辺に神野寺と神野神社があります。僕は両方行きました。この記事では神野寺を紹介します。
駐車場にもなってる堤防から、道の方に出ると看板がありました。
四国別格二十霊場にもなってるんですね。八十八霊場とは別のお寺です。
参道が伸びているので歩いていきます。
入り口には「弘法大師築池霊場」の文字が見えます。
木々に囲まれて雰囲気のいいところです。
お寺が見えてきました。
満濃池を望むちょっとした山に建てられています。
静かでいい場所ですね。
ご本尊は薬師如来。
真言は「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ」です。
境内の至る所に黄色の果物があります。
かりんの実です。
かりんは空海が唐から持ち帰ったものだと言われ、満濃池周辺には空海がかりんを植えたと伝わっています。そのため、満濃池周辺のまんのう町ではかりんの栽培が盛んです。
犬の形をしたおみくじがありますね。
ふつうのおみくじもありますが、せっかくなので、犬のおみくじを引いてみます。
神野寺オリジナルTシャツに龍の絵が描かれています。満濃池には龍神伝説があるのでそのためでしょうね。
龍神伝説についてはこちらを参考にしてください。
満濃池は龍神伝説のある日本最大のため池
小さくてかわいい白犬の土鈴です。
犬の形の土鈴になってます。今年は戌年だからなのでしょうね。
中におみくじが入ってます。取り出すのはちょっとしたコツがいりますが。
果たして結果は?
出ました!大吉です!
これは新年早々縁起がいい!
最後にしっかりと「安心して油断すると折角の幸が禍となります用心しなさい」とあります。運がいいからといって油断してはいけませんね。教訓をいただきました。
境内には守り本尊が祀られています。
十二支によって守り本尊が決まってるってやつですね。こちらではこけしを奉納するようになってるようです。
おや?
戌年の守り本尊は阿弥陀如来なのですが。
犬の絵が「狛犬」になってる!?
「犬」といってもその犬じゃないでしょ。とツッコミを入れたくなります。
しかもここは神社ではないし。
ちなみに狛犬は古代インドのライオンが唐に伝わり獅子になってそれが日本に伝わったものだといわれます。シーサーと同じ起源です。古くはお寺でも獅子の像を置くところがあるようです。
神社に置かれている像の場合、正式には角があるのが狛犬、ないのが獅子といわれます。ということはこの絵は獅子?
あまり深く考えないようにしましょう。
神野寺に来たら、ぜひとも行った方がいい場所があります。
それはこのお不動様。
ではなくて、(もちろんお不動様もお参りしてくださいね)
その横にある坂道を登ったところにあります。
まずは坂道を登ります。
既に満濃池周辺を歩き回って疲れていたので坂道でブレてしまいました。というより撮影が下手なだけですね。
満濃大師像
坂道を登った先には、大きな弘法大師(満濃大師)の像があります。
と、思ったら眩しい!神々しすぎて弘法大師の像が見えません。
大師の像は東を向いて建ってるので日が傾くと逆光になります。
別のアングルから撮影。
高さ3.3mもある銅像です。
満濃大師像は池の方を向いて建ってます。
視線の先には満濃池が広がっています。
この場所から見る満濃池は絶景です。
神野神社からも絶景が望めますが、
神野寺から見る満濃池は木々の向こうに広がる池が秘境?な感じがしていいですね。おもむきがあります。
神野寺に来たらぜひここに登ってみたいですね。
満濃池に来たときには曇り空でしたが、帰る頃には晴れてきました。
神野寺から出て、満濃池をみると来たときとはぜんぜん違う青く素晴らしい景色が広がっていました。
同じ日なのにこの景色の違いは何?冒頭に乗せた写真と比べてみてください。
これも満濃大師のご加護なのでしょうか?(神野神社も行きましたが)
晴れて風がなければ水面に雲が移るほどの青空と青くグラデーションのかかった池の姿が拝めます。
かりんのど飴
お寺でかりんのど飴を売ってたので買ってみました。
満濃町は日本有数のかりんの産地。だからかりんを使った食べ物があります。
はちみつ入りとあります。でも甘すぎることはないので大人でも楽しめます。市販ののど飴よりも大粒なので口の中に入れたときの存在感がありますよ。口の中に入れてもすぐになくならないのがいいですね。
かりんの味がほのかにして、素朴で懐かしい味です。
神野寺の情報
山号:五穀山(ごこくさん)
名称:神野寺(かんのじ)
ご本尊:薬師如来
宗派:真言宗善通寺派
四国別格二十霊場十七番札所
参拝時間:自由
住 所 :香川県仲多度郡まんのう町神野字神野45番地12
電 話 :0877-75-0875
アクセス
公共交通機関はありません。
駐車場はお寺にはありませんが、満濃池の堤防が駐車場になってるのでそちらに車を置くことができます。
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