メタトロンはユダヤ教の天使です。でもただの天使ではなく神の次に高い地位にいる非常に強力な天使なんです。
でもキリスト教やイスラム教の経典には出てきません。キリスト教では一部の人たちしか存在を認めていません。
そんな大天使メタトロンについて紹介します。
神に次ぐ存在・大天使メタトロンとの関係
神に次ぐ二番目の地位にある大天使
メタトロン(metatoron)はミトロン(Mittron)ともいいます。
ユダヤ教ではメタトロンは神の代理、天使の長ともいわれました。
大天使ミカエルよりも強力な天使ともいわれます。
他の天使の多くが「~エル」という名前をもっています。エルには「神の言葉を伝える者」「神の使者」という意味があります。
でもメタトロンは違います。
メタトロンの本当の由来は明らかにはされていません。一説にはメタトロンはユダヤ教やキリスト教以前の神の名前だった。神(YHWH:ヤハウェ)の代理人。栄光の玉座の隣に座るものという意味がある。小YHWH、契約の天使、天の書記、正義の書紀とも呼ばれます。
メタトロンは天使でありながら神に近い存在なんです。メタトロンはキリスト教では認められていません。ユダヤ教でメタトロンの役目だった部分をミカエルやサマエルが行っていることもあります。
「炎の柱」という言い方もありますね。72の名前をもち、光り輝く顔、36対の羽と無数の目を持ち、世界の広さと同じくらいの非常に長身だそうです。そのまま絵にするのも難しいくらいのすさまじい姿ですね。
かつては人間だった大天使
メタトロンは天使になる前はエノクという名前の人間でした。兄弟のエリヤとともに神に認められ天使になりました。
旧約聖書には「エノクが神とともに歩み、神が彼を取り去ったのでいなくなった」と書かれています。これはエノクは神によって天界に連れて行かれたことを意味します。そしてエノクは天国で神に仕える書紀の役目を勤めました。旧約聖書偽典「エノク書」にはさらに詳しく書かれています。神はエノクに自分の前に立つことを許可し、天使の服を与えました。神の前に立つのはよほど位の高い天使でなければ許されません。つまりエノクは天使と同等以上の存在になったのです。
宮殿の書(セファーヘハロト、第三エノク書)ではエノクはメタトロンという名を与えられ。エリヤはサンダルフォンとなったと書かれています。
そのため神と人間を結ぶ存在とされています。神が最初は人間として作ってあとで天使にした。ともいわれます。メタトロンはもともと人間だったという経歴を活かして人と天上界の橋渡し役としての役割を期待されたのがメタトロンなんです。
高い地位にいながら私達人間のことを一番良く知って助けてくれるのが大天使メタトロンといえますね。
知識の管理人
エノクは人間だったころ学者でした。天使になったあとも知識や記録を司る仕事を任されました。人間の行いを監視して記録し、監督するのです。メタトロンには無数の目があるので何でもお見通しなのです。
生命の樹(セフィロトの樹)では1番目と10番目の守護天使といわれます。メタトロンは宇宙の叡智が詰まったアカシックレコードの管理を任されています。
メタトロンは天界の意思や、天界との繋がり方を伝えます。
人々に叡智を与えることができるともいわれます。
なぜいないことになっているのか?
神に次ぐ力を持ち、叡智を司り、天使たちを監視する立場にいるメタトロン。でも後世のキリスト教やイスラム教では存在はなかったことになってます。ユダヤ教でも基本になる旧約聖書には書かれていません。
後世の人々が、メタトロンがあまりにも大きな力を持ち神に匹敵する存在になるかもしれないと思ったからかもしれません。
メタトロンは知恵を司り、人間との橋渡しをする役目を持っています。人間に天界の知識を伝えることもあるといわれます。
しかし旧約聖書では「アダムとイブが知識の実を食べて知恵をつけたために天界を追放された」と書かれています。キリスト教では神を信じる者は知識を身につけてはいけないのです。
となると、人間に知恵を与えるかもしれないメタトロンは都合の悪い存在になります。
だから宗教上は消されてしまったのかもしれません。
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