香川県の満濃池は日本最大のため池。
満濃池周辺には神野神社と神野寺があります。
神野神社は満濃池の守り神として建てられた神社です。
農作と水に関係のある神様が祀られています。
満濃池に行ったのは真冬でした。
どんよりと曇った天気。
池の水面も暗い感じです。
冬なので仕方ないかなと思いつつ神野神社にお参りしました。
満濃池の守り神、神野神社
満濃池の堤防に神野神社があります。
このあたりの地名は「神野」といいます。だから神野じんじゃなんでですね。
石段を登ります。
入り口はちょっとした石段になってます。
石段を登ると、狛犬がお出迎え。
口を閉じた「吽」の像。
胸をはって天を向いてます。
なかなか凛々しい狛犬ですね。
反対側の狛犬は口を開けた「阿」の像。
角度によっては、なんだか泣いてるようにも見えます。
石段を登ったところから満濃池を見ると絶景です。
この日は曇っていたのが残念です。
この鳥居は室町時代の文明2年(1480年)に造られました。
拝殿は現代的なおもむき。
神社というより集会場のような雰囲気です。
屋根の上には躍動的な狛犬がいます。
銀色に光るお賽銭箱。
ステンレス製でしょうね。
ずいぶんと現代的な神社ですね。
神野神社は満濃池の守護神として作られました。正治元年(1199年)に創建されました。
ご祭神は天穂日命、水波能売命など4柱の神様。
昭和28年の満濃池の拡張工事のときにこの場所に移動したようです。
天穂日命(あめのほひ の みこと)は太陽と農耕の神様。
水波能売命(みつはのめ の みこと)は水の神様。古事記では弥都波能売神、日本書紀では罔象女神とも書きます。水のなかでもとくに灌漑用水や井戸や雨乞いに御神徳があるとされています。
農耕に必要な水を祀る神社としての性格が強いようです。
近代的な拝殿とは違い、本殿は流造り。一般的な神社の建築様式です。
おもむきがありますね。
こちらの本殿は明治3年に造られたものです。
地神さん
本殿の横には石の柱が建っています。
正面には「天照大神」の文字。
よく見ると五角柱になってます。
おや、横の面にも神様の名前がありますよ。
大穴牟遅神(おおなむぢのかみ)と「少名彦那神(すくなひこなのかみ)
もしかして、と思い他の面を見てみると。
ありました。
波邇安姫神(はにやすびめのかみ)、土、肥料の神。
宇迦御魂神(うがのみたまのかみ)、豊穣、稲の神。
これは「地神さん」といって土地の守り神であると当時に農業の神です。
波邇安姫神は土、肥料の神。宇迦御魂神は豊作の神。いずれも農作に関係の有る神様ですよね。他の三柱の神は一見すると農業とはかかわりのないようですが、そうでもありません。
大穴牟遅神と少名彦那神も農作を広めた神。稲作が広まる前の農業を広めた神だといわれます。天照大神は天孫降臨のとき、邇邇藝命に豊葦原(日本列島)に稲作を広めるよう指示しました。そのため中世には農作の神としても信仰されました。
神野神社と満濃池が農作に深い関わりのある場所だとわかります。
神社の情報
ご祭神 :天穂日命、水波能売命
参拝時間:自由
住 所 :香川県仲多度郡まんのう町神野
アクセス
公共交通機関はありません。
駐車場:あり
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