朝の蜘蛛は吉だけど、夜の蜘蛛は凶。
夜会った蜘蛛は親に似ていても殺せ。
地獄の使いとか、盗人とか、金運が下がるとか。
と言われることがあります。
「夜にクモに出会ったら殺せ」と言われている地域もあります。
本当でしょうか?
くもがなぜ縁起が悪いと言われるのかその理由を紹介します。
蜘蛛が縁起が悪いと言われる理由
生物としての蜘蛛に人の物を盗む能力はありません。一部の外来種を除けば日本に昔からいる蜘蛛に人間を殺傷する能力はありません。
映画のせいでタランチュラ=危険、クモは危険のイメージがあるかもしれませんが。本物のタランチュラは人を殺すほどの猛毒は持っていません。映画はウソでも面白ければいいので成り立ちますが。あくまでも架空の話ですので蜘蛛を必要以上に怖がる必要はありません。
もちろんセアカゴケグモのように危険な種類もいます。でも日本に昔からいる在来のクモに人間を殺傷する能力はありません。ハチのような強い毒もありません。クモの何が危険なのでしょうか?
見た目が異様といえば異様ですが、朝の蜘蛛が吉といわれるのですから見た目だけが原因ではありません。
蜘蛛はミツバチよりも危険が少ない生き物です。病気を伝染させる可能性がある蚊のほうがよほど危ないです(現代の地球で人間を最も多く殺している生物は蚊です)。
夜は人を不安にさせる?
日本に住んでいるあなたが日常生活で出会うクモで危険なものはいません。
網を張らずに狩りをする種類の蜘蛛は待ち伏せしたり、エサになる虫に音もなく近寄って襲いかかります。そんな蜘蛛の生き方も関係しているようです。
でも一番大きな理由は人間にあります。
昔は電気がなく夜は真っ暗でした。人間は不安になりやすい時間帯です。治安も悪いでしょう。
そんなとき異様な姿をした生き物に出会ったらよくない感情が心の中に沸き起こることもあるでしょう。
私は子供のころ家の中にアシダカグモという大きな蜘蛛がよく出ました。夜に見かけると子供心に怖かった記憶があります。手のひらほどの大きさの蜘蛛が畳の上を歩いていたら。誰でもギョッとします。
でもアシダカグモは蜘蛛は夜行性です。夜に出てくるのは当たり前なのです。彼らはエサを求めて狩りに出かけているだけです。だから怖いとか気持ち悪いというのは私の勝手な思い込みでした。
アシダカグモは気持ち悪いから害虫だと言われることもありますが。実際にはハエやゴキブリを食べます。アシダカグモが2、3匹いれば半年以内にその家のゴキブリは全滅するとも言われます。エサがいなくなったら蜘蛛は別の家に移動します。家の中で暮らしている蜘蛛は人間にメリットの多い生き物なのです。
ちなみに蜘蛛はきれい好き。自分で出した殺菌性の液で脚をお手入れします。むしろ人間の子供の手の方がよほど雑菌が多いです。
家の中にはハエトリグモのようにハエやカを食べる種類もよく見かけます。
人家で暮らしている蜘蛛は無害なので殺す理由はありません。
網を張るタイプの蜘蛛は外で暮らすのが本来の生き方なので。家の中に入ってきたらそっと外に出してあげましょう。
つまり「夜の蜘蛛は殺せは」人の心・恐怖心が作り出した妄想で根拠はないのです。
冤罪です。
夜の蜘蛛はあなたの心の鏡
子供なら蜘蛛を怖いと思うかもしれません。でもm大人なら小さな蜘蛛に殺される。怪我させられると思うことはまずありません。噛まれると毒があると思っている人もいるかも知れませんが。ほとんどは誤解です。
この記事を読んでるあなたは蜘蛛の毒性を知りたいわけでは無いでしょう。
もちろんいい意味も人の心が作り出したものです。それでもポジティブなメッセージと受けとり前向きに生きていくなら意味があります。
でも悪いものを自分で作り出してそれを他人(生き物)のせいにして排除したり殺害するのは意味のないことです。
そんな人間の不安心理から生まれた誤解なのです。
だから危害を加えていないクモを殺すことに意味はありません。無駄な殺害はあなたの罪を増やすだけだけです。
蜘蛛はシャドウセルフ
クモはあなたに悪意を持って近づいているのではありません。それにもかかわらずクモに出会うと悪いイメージをもったり、不安な感情が沸き起こるかもしれません。
イメージのほどんとは「見た目の異様さ」からくる外見的なもの。あなたの持つ価値観からずれているもの。映画、テレビ、ネットなどマスメディアからうける作り話から得た情報にすぎません。
このような存在をシャドウ・セルフと言います。「影の自分?」。何だと思いますか?
それはあなたの心の負の側面。あなたの人生や人格の暗い一面のことです。自分では気が付かないけれど、心の奥深くにしまって無理やり閉じ込めている感情・価値観・考え方のこと。
シャドウ・セルフとはあなたのそんな負の側面を暴き出す存在です。
最近ではシャドウ・セルフの非常にわかりやすい例があります。コロナ自粛中の「自粛警察」です。
自粛しているAさんは、自粛していないBさんに腹を立ててます。Bさんは直接Aさんに危害を加えていなくてもAさんはBさんに怒っています。ナゼでしょうか?それはAさんは「自分が我慢しているのにBさんが我慢していないのはズルい」と思うからです。
あなたが蜘蛛を見たときに思う気持ちも同じ。
夜、蜘蛛を見たあなたは「蜘蛛は金運を奪う泥棒だ」と思ったかもしれません。
それは貴方の中に「お金が欲しい、でも思うように手に入らない、もっと簡単に手に入ればいいのに、でも無理だろうな」という思いがあるから。ただ思うだけなら誰でもあります。でも、とても強い執着になって、こだわっている。その気持を貴方自身も知らない間に抑え込んでいる。
それが何かの拍子にちょっとしたきっかけがあれば、抑え込まれた感情や気持ちが吹き出てくる。その抑え込まれた感情を引き出すきっかけが蜘蛛だった。というわけです。
そう感じる原因は貴方の中にありますから。いくら目の前の蜘蛛を殺しても解決しません。
なぜそんなことをするのでしょうか?あなたに気づいてほしいからです。そして変わって欲しい。あなたを見守る誰かがそんなメッセージを送っているのかもしれません。蜘蛛はその役目を全うしているだけです。
でも人は誰でも自分の嫌な部分は見たくありません、知りたくありません。だから自分の負の側面を映し出すものを「不吉な存在」と決めつけて排除しようとするのです。
魔女狩りです。
でもシャドウセルフを排除してもあなたの中にある負の側面が消えるわけではありません。ただの隠蔽工作です。
大事なのは「自分にもこういう一面がある」と気づくことです。
あなたの内面にある危険のサイン
クモが危険を運んでくるのではありません。
大切なのはあなたを不安にしているものは何か?を知ることです。あなたの心の中に不安に思っていること・ネガティブな感情を作るものがある。
クモにで出会ったとき、たまたまあなたの中にある負の感情が呼び覚まされた。ただそれだけなのです。
ですからクモを見て「不吉だ・不安だ」と思ったとき。
あなたが何を不安に思っているのか、冷静に振り返ってみてください。
あなたは心のなかで怒りや不安を溜め込んでいませんか?
嫌なことを無理して我慢して限界が近づいていませんか?
あなたのどこかにこころあたりがあるはずです。クモはあなたに負の感情があることを気が付かせてくれただけなのです。
クモの一般的なスピリチュアルな意味はこちらで紹介しています。
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