5つの角がある星型(五芒星・5-pointed star)は星型のデザインの中でも人気です。自分で作って飾りつけに使用している人も多いと思います。作り方には様々な方法がありますよね。
今回は折り紙で星型をつくる方法を紹介します。数回折ったらあとはハサミを一度入れるだけで星型ができます。
ハサミを使わない方法だと複雑な折り方が必要です。この方法だと比較的簡単に星型が作れます。
今回作るのは輪郭だけの星型(五芒星・五角星・ファイブポインテッドスター)。一筆書きのでできる安倍晴明判(ペンタグラム)ではありません。
複雑なペンタグラムがハサミ1回で作れるなんてホントかな?と思うかもしれません。
でも作れるのです。
ではどのようにすればハサミ1回で作れるのか紹介します。
星型の作り方
正方形の紙を用意します。
真ん中から半分に折ります。谷折りです。
半分になりました。
右下の角を上の辺の真ん中に合わせるように折ります。谷折りです。
折ったら広げます。
右上の角も下の辺の真ん中にあわせるように折ります。
広げると右半分に✕状の折れ目がつきました。
左下の端を折れ目の真ん中に合わせて折ります。谷折りです。
このような形です。左下を右半分の✕の真ん中に合わせるように調整すれば俺目は自然に決まります。
右半分を下の図のように折ります。谷折りです。
辺がぴったり合わさるようにします。
反対側に折ります。
画像では点線のところには隙間がありますが、実際には左と右の辺がぴったりとくっついています。その合間を山折りにします。
このような形になります。
ここまでくればあともう少しです。
実戦のところで切ります。
この時の角度によってできる星の形が変わります。
このような形になります。
広げると完成。
折り方は多少複雑ですが。
一度ハサミで切るだけで星型ができます。
みなさんも試してみてください。
切る角度によって星の角の太さを帰ることができますよ。
次に五芒星がハサミで簡単に作れることが歴史を動かした(かもしれない)逸話を紹介しましょう。
なんとこの方法がアメリカ国旗にも使われたかもしれないのです。
アメリカ国旗(星条旗)でも使われた方法?
アメリカ国旗(星条旗)にはたくさんの星が並んでいます。州の数だけ星がありますね。
星条旗はアメリカ独立戦争のときに作られた「ベッツィー・ロス旗」がもとになったといわれます。ベッツィー・ロス旗の由来には面白い逸話があります。
1776年。独立軍を率いる将軍ジョージ・ワシントンと幹部たちが旗を作ろうと仕立て屋のベッツィー・ロスと打ち合わせをしました。ワシントンは六芒星(6-pointed stars)を希望しましたが、ロスは五芒星(5-pointed stars)を提案しましたその理由は
「ハサミで一回切るだけでできるから」というものでした。
色の違う布を切って縫い合わせるつもりだったのでしょう。一枚の旗にはいくつも星(当時は13の星が必要)が必要です。旗を作る業者としては簡単にできたほうがいい。というわけです。
ワシントンたちとロスは話し合いの結果「五芒星を採用することに決定」これがアメリカ国旗に五芒星(5-pointed stars)がある理由。とされます。
もっとも。この話はロスの孫ウィリアムJ.キャンビーが1870年に発表した論文に載っていた話。別の話ではワシントンではなくベンジャミン・フランクリンだったともいわれます。
この逸話で五芒星採用の決め手になったのが「五芒星がハサミ1回で作れること」。
もし、五芒星が簡単に作れなかったらアメリカの国旗の星は六芒星だったかもしれません。
キャンビーの話を証明する証拠はありません。アメリカの研究者の間では話は信用されていません。でも民間ではこの話は人気があるそうです。
現実にはベッツィー・ロス旗以前にも五芒星が付いている旗はありました。アメリカ大陸に駐屯している軍隊が使用している連隊旗は五芒星がデザインされていました。青地に白の星条旗の星の部分に似たデザインです。星条旗は、アメリカ大陸を守っていた軍隊の旗の伝統を受け継いでいると考えたほうが無難です。
ロスが行ったのはデザインの提案ではなく製造方法の提案だったのかもしれません。ロスがアメリカ軍と取引のある職人なのは事実。旗の製造にもかかわっていたようです。もしかするとロスが受注したときにはデザインは決まっていて、ロスは簡単に作れる方法を考案したのかもしれません。それはそれで立派な功績です。
話の真偽は不明ですが。
本当だったら面白いですね。
ハサミで一回切るだけの方法は、アメリカ国旗を変えたかもしれない作り方。
みなさんも作ってみてはいかがでしょうか?
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