晴明神社は平安時代の陰陽師・安倍晴明をお祀りする神社です。
安倍晴明は有名な陰陽師でした。清明は死後、神として祀られ魔除けや厄払いのご利益があると評判になりました。安倍晴明は古くから知られている存在でしたが、最近は小説や映画、漫画、スケートの羽生選手が清明をモチーフにしたこともあり、人気が高まっています。
もともと歴史や不思議まものに興味があったので、いつかは晴明神社に行ってみたいと思っていました。ようやく行くことができたので紹介します。
晴明神社は京都市内を南北に走る大通り「堀川通」のすぐそばに建ってます。
京都って「こんな街の中に神社があるのか!」って驚くことがあります。清明神社もそんな街の中に建ってる神社の一つです。大通りに鳥居が面しているので結構目立つんですよね。
堀川通に面した敷地の入口には石造りの鳥居がそびえてます。この一の鳥居には大きな星の描かれた額がかかっています。この星は「清明紋」あるいは「清明桔梗印」といいます。形は五芒星やペンタグラムと同じですが意味は違います。
普通はここに神社の名前が描かれた額がかかってますよね。でも名前ではなく清明斑が描かれているのが晴明神社らしいです。
これだけを見ても「何か特別な神社」って感じがします。
では中に入ってみましょう。
なんだかワクワクしますね。
参道にはたくさんの木が植えられています。12月上旬に行くと紅葉がみられます。
ここのの紅葉は色が鮮やかです。濃い赤と緑のコントラストがきれいです。
清明神社が紅葉スポットだとは知りませんでした。
参道横の林の中には「一条戻り橋」が再現されています。一条戻り橋とはかつて安倍晴明が式神を隠していた場所。
ここにあるのは小さな橋ですが、欄干と橋桁は本物の一条戻り橋に使われていたものが再利用されています。
実際の場所は晴明神社から南に約100メートルの場所になります。現在は石の端にかけかえられています。
近くには式神の石像があります。清明が使役していたという式神をイメージしているようです。ずいぶんと濃い顔をしています。
林の中のどこかにあるのですが、わかるかな?
石畳の参道を歩いて本殿へと参りましょう。
石田畳をさらに歩くと二ノ鳥居があります。ここからが境内。
二ノ鳥居には「清明社」と描かれた額がかかっています。
ニの鳥居の前には小さな道が走っています。渡るときは気をつけましょう。
清明井
二ノ鳥居を入るとすぐに手水舎があります。こちらで手を清めて参拝します。
手水舎の近くには清明井があるんですね。ここにも清明紋が刻まれています。
生命の念力によって湧き出しという不思議な水です。この水を飲むと病気が治るという言い伝えがあります。現在でもこの水は飲めるそうですよ。
水の出る方向がその年の恵方を向いているんです。毎年立春の日になると水の出る向きを変えるそうです。
こちらが拝殿。ここからは見えませんが奥には本殿があります。
御祭神は安倍晴明御霊神。つまり安倍晴明(あべのせいめい)の魂です。
安倍晴明は西暦920~1005年に実在した平安時代の陰陽師です。朝廷の役所の一つ陰陽寮に務める天文博士でした。つまり魔法使いではなく、役人であり学者です。天体を観測して星や雲の動きを観察して異変を知り、天皇や公家に伝える仕事をしていました。星や自然の動きから世の中の動きや人の運命を知ると占いのようにも思えます。でも当時は真面目な学問として研究されていました。暦は人々の生活になくてはならないものです。暦を作るのも安倍晴明のような天文博士が空を観察していたからできたのです。しかし安倍晴明がこれほど有名になったのはその呪術が評判になったからでしょう。当時の人々は怨霊や呪いを恐れていました。様々な儀式を行って人々の不安を取り除いたのが安倍晴明たち陰陽師でした。
安倍晴明は朱雀天皇から村上、冷泉、円融、花山、一条まで6代の天皇に仕えています。晴明神社の由緒書によると清明の死後、一条天皇は清明の偉業を称えるために清明の屋敷跡に神社を作りました。それが清明社とされています。
安倍晴明は死後も人々の崇拝を集めました。清明公にお祈りすれば不思議な霊の利益を受け取ることができ、災から実を守ることができるといわれています。
それほどまでに人々の信仰を集めているのですね。
境内には天の清明の像があります。
衣の下で印を結び星を観測している姿を表現しているそうです。
厄払桃
本殿の近くには桃のオブジェがあります。
これは「厄払桃」といわれます。
古代の日本や中国では桃は霊力を持つ果物と考えられていました。古事記や日本書紀にも桃が悪霊を退ける場面が描かれています。桃太郎が鬼を退治するのは桃の霊力を物語で表現したから。陰陽道でも桃は魔除け・厄除けの力があるといわれます。
また人間の心の中にはだれもが厄や邪な部分があります。そんな邪な部分が鬼となってあらわれるのかもしれません。
この桃を撫でると、人の中にある厄や邪なものが浄化されて清々しい気持ちになることができるといわれます。
都会の真ん中にある晴明神社。車の多い通りに面しているのに中に入ると、ここだけが空気が違う感じがします。観光ガイドにも載ってる京都の有名な神社に比べると境内はそれほど広くはありません。清明紋という独特の印があちらこちらにあって「ここが安倍晴明ゆかりのの聖地なんだ」と感じてしまいます。行ってみてよかったですね。
晴明神社の情報
ご本尊 :安倍晴明御霊神
参拝時間:9時~17時
住 所 :京都市上京区晴明町806(堀川通一条上ル)
公式サイト:清明神社
アクセス
晴明神社に行くのは電車が便利です。
駐車場:なし
隣に民間のコインパーキングがあります。
電車
京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅より徒歩で約15分。
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