あの世の入り口、弥谷寺の水場の洞窟と磨崖仏|香川

水場の洞窟

弥谷寺は四国八十八ヶ所霊場の71番札所。弥谷寺のある弥谷寺は香川県の西部・三豊市にあります。

あの世への入り口があるという弥谷寺に行ってきました。

四国八十八ヶ所の中でも有数の難所。四国霊場には札所に行くまでに難所な場所はいくつもあります。境内の中が難所なのは珍しです。

前回は108階段や大師堂まで紹介しました。

弥谷寺(いやだにじ)煩悩退散の百八階段から大師堂まで

今回はいよいよあの世の入り口・水場の洞窟や本堂までを紹介します。

 

目次

弥谷寺への道のり

 

多宝塔

大師堂を出て緑に囲まれた道を進むと小高い場所に塔がありました。

さらに急な斜面を登らないと近づけません。

弥谷寺多宝塔

多宝塔ですね。中には仏像が安置されているはずです。
お寺には様々な形の塔がありますね。東南アジアにあるパゴダも同じものです。実はお寺よりも塔の方が歴史が古いです。古代インドの人々は、お釈迦様が亡くなったあと遺骨を納めた塔を拝んでいました。当時は仏像もお寺の建物もありません。お墓が信仰の対象になったのです。その後、寺院の建物が作られるようになっても塔は大切なものとして受け継がれました。

多宝塔

1階が(上から見て)四角、2階が丸い形をしています。この形は弘法大師空海が高野山に作ったのが最初だといわれます。今では多宝塔といえばこの形が一般的、日本各地にありますね。

それにしても。そばに行くのも大変な斜面に作るとは・・・
昔の人の信仰心には恐れ入ります。

修行大師

さらに進むと、銅像があります。お坊さんが杖を持った姿の像です。

修行大師

これは「修行大師」ですね。
弘法大師空海が修行中の姿をイメージして作られた銅像です。

弘法大師は説法している姿や修行中の姿など。様々な形の像が作られました。四国は弘法大師が修行した場所ということで、修行大師の像が多くあります。

若い頃の弘法大師は弥谷寺でも修行をしていたのでこの像があるのでしょうね。

天霧城主・香川一族の墓

おや?

修行大師の後ろにお墓がありますよ。
天霧城主だった香川一族の墓のようです。

香川氏

室町時代香川一族は讃岐国西部を治める守護代でした。この山のとなりに天霧城があってそこを拠点にしていたんです。戦国時代には長宗我部元親と同盟しましたが豊臣秀吉の四国攻めで敗退。讃岐を追われて土佐に向かい長宗我部家の家臣になってます。

おや、線香立てに家紋が付いてますね。

丸に九枚笹

丸に九枚笹です。

香川氏の家紋でしょうか?香川氏の家紋というと巴九曜紋が有名ですが丸に九枚笹も使ってたのでしょうか?戦国時代には家紋をいくつか持っている大名もいたようなので。そのせいでしょうか。

僕の苗字は香川ではありませんが、家紋が同じなので気になります。親戚にも香川という苗字はいません。謎です。

鐘楼堂があります。

鐘楼堂

鐘つきをする場所ですね。
立派なつくりです。

鐘楼堂をすぎるとまたまた石段。山寺ということもあって石段が多いです。

周辺にはお地蔵さんがいくつもあります。

石段を登っているとカラフルな動く物を発見!
尻尾が青い!

ニホントカゲ

 

ニホントカゲですね。オスは大人になると青い色は消えますが。メスや子供の尾は青いんです。これはまだ子供かな。
トカゲは身の危険を感じると尻尾が切れます。青い部分が切れるんですね。

まるで道案内をするように眼の前を歩いてました。

トカゲの向かう先にあったものは・・・

聖地の磨崖仏

無数の石仏と絶壁に掘られた仏様!
岩窟

岩肌におほけ様や宝塔が刻まれていますね。昔の修行僧によって刻まれた磨崖仏のようです。
このあたりは昔から聖地といわれた場所です。

岩窟

頭上よりはるかに高いところに彫ってますよ。

すごいですね。

さらにその下には水場の洞窟があります。
ここは神仏の世界の入り口です。

水場の洞窟

いいつたえでは死者はここからあの世に旅立つそうです。

岩肌に梵字が彫ってありますね。

いたるところに、彫ったあとがあります。
こちらは宝塔を彫ったものかな。

弥谷寺

 

岩肌からは真夏でも水が滲み出ています。

水場の洞窟

ひんやりして気持ちのいい場所です。

さあ、ここまでくれば本堂はすぐそこです。

最後の階段を登ります。

石段からは三豊平野が一望できます。景色が綺麗です。

三豊平野

 

ここまでくればあともう一息。

 

弥谷寺本堂

本堂到着です。

弥谷寺本堂

本堂は山肌に張り付くように建ってます。

山頂は狭いので接写するしかありません。

弥谷寺

ここまで険しい道程でした。
石段は合計570段。

境内の中にある石段としては四国八十八ヶ所のなかでも有数の難所です。

ここに上がってこられるだけでも健康であることの証です。

古代より日本人は山に神や仏が住むと信じていました。弥谷山も仏が住む山・弥山(須弥山)と考えられ、古来よりあの世に繋がる場所と信じられました。

修行の場所だったというだけはあり。普通のお寺と違って神秘的な雰囲気の漂う不思議な場所でしたね。

 

アクセス

 

高速道路
高松道を豊中ICか善通寺ICで降りて国道11号線に乗ります。

国道11号線を鳥坂峠の三叉路を北西にまがります。
弥谷寺の看板が出てるので道路標示どおりに進むと行けますよ。

直接、弥谷寺を目指すよりも、ふれあいパークみのを目指したほうが迷わなくてすみます。

住 所 :香川県三豊市三野町大見乙74
公式サイト:ふれあいパークみの

 

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