大野原の生木地蔵尊は生きてるお地蔵様?|香川

生木地蔵

香川県の大野原には生きてる木に彫られたお地蔵様があります。地元では生木のお地蔵さん(いききのじそうさん)と呼ばれ親しまれています。

国内でも珍しい、生えてる木に直接掘られた珍しいお地蔵さんです。

かつては地元の人しか知らない、知る人ぞ知る的存在でした。ところが最近、県外からも見に来る人がいるほど人気になってるようなんですね。

お盆で里帰りしたので生木の地蔵さんにお参りしてきました。

 

目次

生木地蔵尊(いききじぞうそん)への行き方

 

生木地蔵尊があるのは香川県の観音寺市大野原町。
高松自動車道の大野原インターチェンジを降りて国道11号線を東に進むと十三塚交差点があります。

十三塚交差点を南に曲がって県道8号線を山に向かって進むと右手にこんもりとした緑の山の様な大きな木が見えます。

これは車を降りて北側から見たところ。
左手に見えてる緑の山のようなのが生木地蔵尊がある楠木(クスノキ)です。

道から見たところ

生木地蔵尊駐車場

このあたりはバスや電車など公共交通機関はないので車で行くしかありません。

県道ぞいに駐車場があります。

生木地蔵駐車場

県道8号線の辻東の交差点を超えたらすぐです。見落としそうになりました。

駐車場はこのへんにありますよ。
[map addr=”香川県観音寺市大野原町大野原1184″]

 

生木地蔵尊があるのは道からはなれた住宅地の中。大きな木なので建物の屋根からのぞいてる木を目指して歩いていきました。

県道に並行して走る生活道路を歩いていくと「香川の保存木」と刻まれた石碑がありました。

生木地蔵石碑

香川の保存木とは生木地蔵尊のあるクスノキのこと。

大きな木ですね。

生木地蔵のクスノキ

手前の休憩所とくらべても遥かに大きいです。
樹齢1200年といわれるクスノキです。

昔はお地蔵さんがむき出しになってたようですが、現在はお堂が作られて保護されています。

生木地蔵棠

拝観は自由。
中に入ってみます。

中はお寺のよな雰囲気です。
お堂の中

ここはもともと地元の方の信仰のために作られた場所です。参拝の方が来てることもあるので静かに入ります。

ご自由に入り下さいということなので靴を脱いで上がることにしました。

 

お守りが売ってるようですね。駐車場の横の喫茶店で販売してるようです。でも営業時間は8:00~15:00まで。

あとで行ってみましたが16:00ごろだったので既にしまってました。残念。

お守りの販売は近所の方がボランティア的に行ってるようなかんじです。都会の喫茶店とは感覚が違うので行くなら早めに行ったほうがいいですね。

ちなみに「寛永通宝」は銭形砂絵にちなんたものです。

生木地蔵尊と銭形砂絵は観音寺市の二大パワースポット。

銭形砂絵の記事はこちらです。
観音寺 銭形砂絵は香川の金運スポット

 

話がそれました。

それではお地蔵様にお参りすることにします。

 

生木のお地蔵さんとご対面

こちらが、お地蔵様。

他のお寺だとご本尊が安置されているはずの場所に木が生えてます。

静まり返ったお堂の中から、薄明かりに照らされたお地蔵様がのぞいてます。

なんだか神秘的な雰囲気です。

生木地蔵

 

お地蔵様は透明な板で仕切られています。お顔のところだけは穴が開いているので直接見ることができます。

見ればみるほど神秘的です。

「よく来たね」といいだしそうな親しみのある表情です。

生木地蔵

カラフルな衣装を着ています。木の中に誰かいるような感じです。
このお地蔵様が生きた木に直接掘られているとはすごいですね。

お堂の中にある写真を見ると。昔はこのようにむき出しになっていたようです。この写真ではカバーをかけて雨風にさらされないように保護してますね。

人と比べるとかなり大きな木です。

 

生木地蔵尊の由緒

 

地元に伝わる由緒書きによると。

江戸時代の後半。天保7年(1836年)。中姫村に住む、森安利左衛門豊秀(もりや としざえもん よとひで)という人が掘ったといわれています。

豊秀は病弱な一人娘”なお”のために四国八十八ヶ所の巡礼の旅に出ました。その途中伊予国で生きた木に彫られた地蔵尊を見て感銘を受けました。そこで村に戻ってきて、先祖の眠る墓地に立つクスノキに地蔵尊を掘ったということです。

そのおかげでしょうか。豊秀は86歳。娘のなおは99歳まで生きたということです。

地蔵尊は5尺(約150cm)あるので、ほぼ等身大のお地蔵様を作ったということになります。凄まじい執念ですね。

それ以来、近所の人々からは長寿の霊験があると信じられるようになりました。

 

樹齢1200年の大きなクスノキ

クスノキを横からみるとこのような感じです。

お堂がピッタリと木にあわせて作られています。

写真だけみると合成してるみたいです。実際に木にお堂が張り付いています。

このクスノキは樹齢1200年といわれています。
木の高さ約30m。幹の周囲は7mもある大きな楠木です。この木は生木地蔵尊とともに香川県指定の天然記念物になっています。

楠木

 

木の周囲は墓地になってます。墓地の守り神のような木なのでしょうね。

 

生木地蔵尊はこどものころ住んでいた町にあるお地蔵様。地元の人々が信仰している場所という雰囲気でした。

そのお地蔵様がまさかパワースポットとして人気になっているとは想像してませんでした。

僕も今は京都に暮らして様々なパワースポットに行きました。ここには、メジャーなパワースポットにはない独特で神秘的な雰囲気がしました。

久しぶりに里帰りして懐かしい気分になりました。

 

アクセス

 

駐車場:あり
高松自動車道大野原インターチェンジより車で約10分

[map addr=”観音寺市大野原町大野原2288″]

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