動物神・稲荷神は見返りを求めるのウソ

      2017/02/15

お稲荷狐

「動物を祀っているところは見返りを求める」

「見返りを求めるから、お稲荷さんには気軽にお願いをしない方がいい」

って聞いたことがありませんか?

人によって表現の違いはありますが、まとめるとこういうことになります。

・動物の神(稲荷神含む)は見返りを求める。
・見返りがないと仕返しをする。
・お礼をしたくないなら動物を祀っているところでお願いをしない方がいい。

でも、この考えは間違ってるんじゃないかと思ってます。

僕は宗教家や霊能者ではありません。研究の対象として日本の歴史、神話、宗教を調べていくと、日本の神様の性質とは違うんじゃないかと思ったんですね。

なぜ間違っていると思ったのかお話します。

 

お稲荷様=狐は間違い

 

お稲荷狐

 

稲荷神社では狛犬の代わりに狐の像をおいてますね。

しかも境内のあちこちに狐の像が置いてあります。

でも稲荷神社で祀っているのは狐ではありません。
神様は他にいます。

神道系稲荷では宇迦之御魂神
仏教系稲荷では荼枳尼天

ですね。
いずれも狐を従えてはいますが、狐そのものではありません。

狐は神の使いです。

お稲荷神が狐だというなら。

八幡神は「鳩」
天神神は「牛」
春日神は「鹿」

ってことになりますね。

天神牛像

他にも

伊勢神宮は「鶏」
日吉大社は「猿」
大黒様は「ねずみ」

が使者だとされてます。

特に動物を使者と決めていなくても、たいていの神社には狛犬がいます。
表現はよくないかもしれませんが、狛犬は神様の家を守る「番犬」です。神様そのものではありません。

「天照大御神」を「鶏」と一緒にしてバチがあたっても、それはあなたが悪いです。
でもいちいち個人の勘違いに腹をたてる神様ではないと思います。

 

格下は祟るも間違い

 

伏見稲荷大社のような総本社は格の高い心の広い神様だから仕返しはない。でも、地方にある神様(○○稲荷という神社)は格下の神様だから見返りを求める。という霊能者もいます。

神様をバカにしてませんか?
神様に願いをかなえてもらったら神様の格に関係なくお礼はしたほうがいいです。
いちいちお礼をしないからと言って罰を与えるような厳格な神様ではないとは思います。だからといって、お礼はしなくていい。というのは人としてどうかと思います。

格が低いからと言って神様を侮ったり。格が高いからといって甘えたりするのは、その人の性格や人生観がでていると思います。うわべや肩書きで人を判断する人をあなたはどう思いますか?

そんな人は霊能者としても相談相手としても信用できません。江戸時代にキツネの霊を偽って稼いでいた悪徳霊能者と同じです。信じてはいけませんよ。

もちろん、お礼をしないからといって仕返しがあると決まってるわけではありません。
人としてのマナー、礼儀の問題なのです。

分霊された稲荷は数多い

分霊された稲荷は数多い

人型でない神様もいる

 

神社にある動物の像は神様そのものを表現したものではありません。
でも、中には人間以外の姿をした神様もいます。

竜神様はその名の通り「龍」が神様です。水の神は竜神となっていることが多いです。
くらお神やくらみつは神、みつはの女神と呼ばれていることもあります。

貴船神社の神様は「高龗神」「闇龗神」ですが、漢字のあて方がちがうだけで「くらお神」と同じ神様です。

本宮 Kihune main shrine

水の神をまつる貴船神社

 

大神神社のご祭神・大物主神の正体は蛇神といわれています。
古代日本では蛇を神聖な生き物と考えることがありました。蛇の姿をした神様は意外と多かったりします。蛇神は竜神と同じと考えることもありました。蛇神=竜神=水・雨・雷の神様と信じられていました。

また海の神様は、ワニの姿をしているといわれます。古代日本ではサメのことをワニといいました。だから”鰐(わに)”という字は魚へんなんです

海幸彦の物語に出てくる海神の娘は豊玉姫。その正体はサメの姿をしていました。ということは豊玉姫の妹である玉依姫もサメということになります。玉依姫は神武天皇の母です。

白兎神社のように兎を祀っているところもあります。

人間以外の姿をしている神様を祀っている神社は探せばけっこうあります。

でも動物の姿をしているからといって、軽く見ているわけではありません。
人間以上の存在、特別な存在として、大切にして祀っているのです。

 

動物神じゃなくてもお礼は必要

 

「お稲荷様は狐が神様じゃないのはわかった。
蛇は動物だから見返りがないと祟るんだね。」

というのも間違いです。

相手が人の姿をしていようがしていまいが、お礼をするのは当然です。

人と人の付き合いでお礼をすることが礼儀としてあるように。

目にみえないからといって神様をないがしろにしてはいけませんよ。

 

こちらの記事も読まれています。

動物神はたたる=霊感商法

お礼まいりはなぜするの?

 

 - 後利益を授かる作法